浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

浅蜊/今日の俳句 ≪第2474号≫

≪2017年(平成29年)4月17日(月)≫(旧暦3/21) 浅蜊汁殻ふれ合ふもひとりの餉 永方裕子 浅蜊掘る人が動けば鷺動く 金久美智子 浅蜊掻く男の黙に近寄れず 柴田雪路 夕日だるし浅蜊を量る音こぼれ 松村蒼石 浅蜊売るこゑの一旦遠のきし 伊藤白潮 ※ 浅蜊・浅蜊汁・…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 二十 法悟空 内田健一郎 画 (6048) 三台の撮影台を使って写真撮影が行われたが、長野研修道場は長蛇の列が途切れることはなかった。飯山、長野、上田から、穂高、松本から、塩尻、諏訪から、飯田、伊那から、続々と同志は集って来た。 山本伸一は…

蛤/今日の俳句 ≪第2473号≫

≪2017年(平成29年)4月16日(日)≫(旧暦3/20) 雀蛤と化して食はれけるかも 櫂未知子 蛤の鍋を囲みてクラス会 赤池貴のえ 蛤や腹話術師にやや翳り 田中亜美 守るもの何も持たねど蛤です しおやきみこ 蛤に衣を着せる人形師 小林朱夏 ※ 蛤・はまぐり ほとんど全国…

烏貝/今日の俳句 ≪第2472号≫

≪2017年(平成29年)4月15日(土)≫(旧暦3/19) 烏貝日の没る方を巷としぬ 加倉井秋を 埋木と共に掘られぬ烏貝 高田蝶衣 世の隅の闇に舌出す烏貝 北 光星 烏貝殻をひらきて真珠色 米田花壺 くはへゐる藁一とすぢや烏貝 黒米松青子 ※ 烏貝 わが国でとれる淡水産二…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十九 法悟空 内田健一郎 画 (6047) 長野研修道場には、三台の撮影台が設置されていた。 午後一時前、山本伸一は、「さあ、戦いの開始だ!」と峯子に言うと、ポロシャツ姿で皆の待っている研修道場の前庭に飛び出していった。 「お待ちしていました…

蜆(しじみ)/今日の俳句 ≪第2471号≫

≪2017年(平成29年)4月14日(金)≫(旧暦3/18) 工場の塀ぎは濡らし蜆売り 沢木欣一 蜆汁もっとも淋しき硯あり オオヒロノリコ 子館に迫る河口の蜆かな 倉本マキ 世のつねの浮き沈みとや蜆汁 鈴木真砂女 蜆取雨又風に又雨に 長谷川零余子 ※ 蜆貝・真蜆・紫蜆・蜆…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十八 法悟空 内田健一郎 画 (6046) 蔵林家では、主の龍臣と妻の芳乃の孫たち十人が、琴やハーモニカ、横笛の演奏、合唱などで、山本伸一たちを歓迎した。 子どもから孫へと信心が受け継がれ、すくすくと育っている未来っ子の姿が微笑ましかった。…

田螺(たにし)/今日の俳句 ≪第2470号≫

≪2017年(平成29年)4月13日(木)≫(旧暦3/17) ゆく春の田螺ほろりと沈みけり 小島 健 民宿の椀の重さよ田螺汁 小路紫狹 蓋とぢし田螺の暗さはかられず 加藤かけい 白凰の塔の真下の田螺かな 宮岡計次 人の裏見ゆる田螺を煮て居れば 長谷川秋子 ※ 田螺・田螺鳴く…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十七 法悟空 内田健一郎 画 (6045) 蔵林龍臣は七十一歳であり、五人の子どもたちも、広宣流布の庭で活躍していた。この日も、アメリカに永住している四男以外は元気に集い、孫も含め、賑やかに山本伸一と峯子を迎えてくれた。 蔵林は、伸一を床の…

蜷(にな)/今日の俳句 ≪第2469号≫

≪2017年(平成29年)4月12日(水)≫(旧暦3/16) オカリナや幾度も蜷の潜り出て 中山純子 蜷の道逍遥稔典姓氏論 三神あすか 乱数表たどれば蜷の軌道かな 宮嵜 亀 田の神をお連れ申して蜷田螺 ふけとしこ 蜷の道晩年が来る日暮来る 安達実生子 ※ 蜷(にな) 正しい名…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十六 法悟空 内田健一郎 画 (6044) 山本伸一は、石塚勝夫に言った。 「お父さん、お母さんを、生涯、大切にするんですよ。父母の恩に報いることから、人間の道は始まります。報恩の心を忘れない人が、真の仏法者なんです」 さらに、個人会館を提供…

鰈(かれい)/今日の俳句 ≪第2468号≫

≪2017年(平成29年)4月11日(火)≫(旧暦3/15) 若狭には仏多くて蒸鰈 森 澄雄 深川や茜さしたる蒸鰈 小川千賀 ならべ干す鰈の上に置き手紙 吉屋信子 ありなしの目で雲呼べる干鰈 丸山昭子 身を透ける風が吹くなり干鰈 布川武男 ※ 鰈・蒸鰈・干鰈 北海道や北陸沿…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十五 法悟空 内田健一郎 画 (6043) 昼前から降りだした雨は、次第に雨脚が強くなっていた。 山本伸一は、佐久市の功労者宅を訪問するため、長野研修道場を出発した。 雨のなか、翌日の記念撮影のために、青年たちが県道沿いの空き地で草刈りをして…

魚島/今日の俳句 ≪第2467号≫

≪2017年(平成29年)4月10日(月)≫(旧暦3/14)※新聞休刊日 魚島や雨ふりさうな葉のゆらぎ 対中いずみ 魚島をとほくに母の母らしく 大石雄鬼 鞆ノ津の魚島時の吹流し 和田照海 魚島や素足向け合ふ舟の上 堀 葦男 魚島の舟待つ犬は尾を立てて 辻田克巳 ※ 魚島 四ー…

春の日/今日の俳句 ≪第2466号≫

≪2017年(平成29年)4月9日(日)≫(旧暦3/13) 白波と春日漂ふ荒れ岬 桂 信子 春の日の南中にあり千曲川 米島艸一路 春の日のぽとりと落つる湖のくに 岸田稚魚 母通る枯草色の春日中 飯田龍太 大いなる春日の翼垂れてあり 鈴木花蓑 ※ 春の日・春日・春日(しゅんじ…

春の夜/今日の俳句 ≪第2465号≫

≪2017年(平成29年)4月8日(土)≫(旧暦3/12) 枝すでに後悔のいろ春の夜に 中田 剛 並べ売る数珠も春夜の街の栄 西村公鳳 吾子あらず妻が春夜の冷えをいふ 川島彷徨子 春の夜のはたてにまはる燈台あり 篠原 梵 春の夜は指のとげさへうづくもの 林原耒井 ※ 春の夜…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十四 法悟空 内田健一郎 画 (6042) 山本伸一は、入会三十二周年となる八月二十四日を、長野研修道場で迎えた。新しい決意で出発を誓い、真剣に勤行した。 昼過ぎには、青年たちと自転車で周辺を回った。戸田城聖が最後の夏を過ごした地を巡ること…

春の宵/今日の俳句 ≪第2464号≫

≪2017年(平成29年)4月7日(金)≫(旧暦3/11) 音もなく夢魔に添い寝の春の宵 わたなべじゅんこ 心うらぶれて春宵の人を看る 日野草城 春の宵腰の坐りし酒徳利 鈴木真砂女 飼犬につながれて居る春の宵 しおやきみこ 春の宵かもめホテルへ二歩三歩 津田このみ ※ 春…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十三 法悟空 内田健一郎 画 (6041) 山本伸一の心からの願いは、皆が強盛に信心を貫き、幸福になることだけであった。 退転・反逆者や宗門僧は、創価の師弟を分断しようと、伸一が会合で指導したり、「聖教新聞」に登場したりできないように陰で画…

春の暮/今日の俳句 ≪第2463号≫

≪2017年(平成29年)4月6日(木)≫(旧暦3/10) 地に添うて鶏の一日春の暮 桂信子 憤死の塚 屠腹の塚の 春の暮 伊丹三樹彦 あはれとは生きの験の春の暮 野見山朱鳥 さみしくて桃子と遊ぶ春の夕 村山故郷 揺れ椅子の揺れやまぬ間の春の暮 細見綾子 ※ 春の暮 春の夕…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十二 法悟空 内田健一郎 画 (6040) 田森寅夫は、歯を食いしばりながら信心を続けていくと、学校に給食のパンを卸せるようになり、また、外国人客も増えていった。さらに、大手の洋菓子店へも卸すことになり、彼の店は、軽井沢を代表する老舗のベー…

春昼/今日の俳句 ≪第2462号≫

≪2017年(平成29年)4月5日(水)≫(旧暦3/9) 春昼の匙おちてよき音たつる 桂 信子 春昼や鍋に手のあり耳のあり 土肥あき子 春昼のすぐに鳴りやむオルゴール 木下夕爾 天地音なし春昼に点滴す 野見山朱鳥 春昼の絵皿より蝶出でて舞へ 朝倉和江 ※ 春昼(三春)・春…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十一 法悟空 内田健一郎 画 (6039) 二十一日夜の懇談の折、山本伸一は、軽井沢支部の初代支部長・婦人部長を務めた田森寅夫と妻のタミとも語り合った。 寅夫は、一流ホテルで修業を積んだパン職人で、心臓病で苦しんでいたタミが信心し、元気にな…

遅日/今日の俳句 ≪第2461号≫

≪2017年(平成29年)4月4日(火)≫(旧暦3/8) 暮れおそき草木の影をふみにけり 五十崎古郷 軽雷のあとの遅日をもてあます 水原秋櫻子 縄とびの端もたさるる遅日かな 橋 閒石 遅き日を焼け残るたび松の風 原子公平 生簀籠波間に浮ける遅日かな 鈴木真砂女 ※ 遅日・…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 十 法悟空 内田健一郎 画 (6038) 残暑の東京を発って二時間半、夜霧に包まれた軽井沢は肌寒かった。 山本伸一が長野研修道場に到着すると、地元の幹部や役員など、数人が出迎えた。会長を辞任したあと、「聖教新聞」などの機関紙誌で、彼の行動が…

日永/今日の俳句 ≪第2460号≫

≪2017年(平成29年)4月3日(月)≫(旧暦3/7) 永き日の暮るる方へと草の道 甲田鐘一路 懸垂の数競ふ子の日永かな いしだゆか 汐木より潮の香のたつ日永かな 児玉輝代 右巻きのソフトクリーム日永かな 柿沼盟子 巣造りの下手な番に日永かな 簗田たかゑ ※ 日永・永…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 九 法悟空 内田健一郎 画 (6037) 山本伸一は戸田城聖から軽井沢に招かれ、戸田の小説『人間革命』の感動を語りながら、深く心に期すことがあった。 ――戸田の『人間革命』は、彼の分身ともいうべき「巌さん」が、獄中で、生涯を広宣流布に生き抜く…

四月/今日の俳句 ≪第2458号≫

≪2017年(平成29年)4月1日(土)≫(旧暦3/5) 四月何を見てもつまらぬ燕の巣を仰ぐ 加倉井秋を 四月白樺の雨に燕の巣がにほふ 飯田龍太 四月モニュメント好きな市民と子雀と 後藤比奈夫 山葵田の水音しげき四月かな 渡辺水巴 水底のほっと明るき四月かな 戸田明子…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 八 法悟空 内田健一郎 画 (6036) 戸田城聖の小説『人間革命』では、主人公「巌さん」の人間革命の軌跡を主軸に、広宣流布に一人立った、師である「牧田城三郎」(牧口常三郎の仮名)の死身弘法の実践が描かれていく。 戸田は、一九五四年(昭和二…

八重桜/今日の俳句 ≪第2457号≫

≪2017年(平成29年)3月31日(金)≫(旧暦3/4) 沈みつつふくらむ夕陽八重櫻 野口香葉 海神に日輪淡し八重ざくら 斎藤梅子 八重桜逢ふ魔が刻を歩みけり 柴田白葉女 夜がくれば夜の冷えおくる八重桜 能村登四郎 ゆるやかに四肢緩みゆく八重桜 西田もとつぐ ※ 八重桜…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 七 法悟空 内田健一郎 画 (6035) 八月二十日の午後、山本伸一は、東京・台東文化会館を訪問したあと、長野県・軽井沢町の長野研修道場へ向かった。 軽井沢は、戸田城聖が逝去前年の一九五七年(昭和三十二年)八月に訪れ、最後の夏を過ごした地で…

枝垂桜/今日の俳句 ≪第2456号≫

≪2017年(平成29年)3月30日(木)≫(旧暦3/3) 高麗の里枝垂桜が紅潮す 細見綾子 桜茶に摘む枝垂花介護士と 品川鈴子 一本の枝垂桜に墓のかず 飯田龍太 大枝垂桜の中の大虚かな 三村純也 枝垂桜地に触るる枝は舞ふごとし 古賀まり子 ※ 枝垂桜・糸桜・紅枝垂。 エ…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 六 法悟空 内田健一郎 画 (6034) 八月六日から八日まで、法主・日達の通夜、本葬が営まれ、山本伸一をはじめ、学会の首脳、代表も参列した。 この夏、世界四十一カ国三地域のSGIメンバー千三百人が来日していた。伸一は、十三日に神奈川文化会…

山桜/今日の俳句 ≪第2455号≫

≪2017年(平成29年)3月29日(水)≫(旧暦3/2) 山桜輪吊りにまはし売り軍手 加倉井秋を 鳥影の空はつめたし山桜 原田種茅 殺生の世を常として山桜 鈴木太郎 蔵王嶺の町の明るさ花山桜桃 皆川盤水 山桜の家で児を産み銅色 たむらちせい ※ 山桜 関東より西部の山地…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 五 法悟空 内田健一郎 画 (6033) 山本伸一が法華講総講頭、学会の会長を辞任することで、若手僧らによる学会攻撃はピリオドが打たれることになっていた。 五月一日には、宗務院から「院達」として、次のような事項が徹底されている。 「御講等に於…

櫻/今日の俳句 ≪第2454号≫

≪2017年(平成29年)3月28日(火)≫(旧暦3/1) 教会の屋根一つ越え大桜樹 秋山深雪 指を見ていて桜満開に あざ蓉子 日本人ニャンと言っても桜好き 黒田さつき 満開の桜の森に迷子です 佐伯のぶこ 桜散る男ばかりが凸凹に 坪内稔典 ※ 桜・花・彼岸桜・糸桜・しだれ…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 四 法悟空 内田健一郎 画 (6032) 山本伸一は、平和友好の対話を積極的に推進していった。 五月二十五日には、ザンビアのM・K・チーフ・マパンザ駐日大使と会談し、二十九日には、中国文芸界の指導者・周揚夫妻と語り合った。六月も、ニュージー…

暖か/今日の俳句 ≪第2453号≫

≪2017年(平成29年)3月27日(月)≫(旧暦2/30) 暖かし豊夫古鍬とぎすます 松本夜詩夫 肩に手をかけて話せば暖かし 大場白水郎 暖かや背の子の言葉聞きながし 中村汀女 一夜寝て暖か佐渡の置畳 石川桂郎 暖かし赤子は泣いて世に生る 保坂リエ ※ 暖か・ぬくし・春…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 三 法悟空 内田健一郎 画 (6031) 山本伸一は、世界を結び、確かな平和への道を開くために、各国の識者や大使らとも積極的に交流を図っていった。五月十九日には、親善交流のために、中日友好の船「明華」で、交流団の団長として来日した中日友好協…

剪定/今日の俳句 ≪第2452号≫

≪2017年(平成29年)3月26日(日)≫(旧暦2/29) 剪定の桃を夕焼の癒すなり 大野林火 剪定の腰手拭や一日晴 村越化石 街路樹の剪定終る空のあり 鈴木ひろ志 剪定の遠きひとりに靄かかる 木村蕪城 剪定夫村の境に来てゐたり 廣瀬直人 ※ 剪定 林檎・梨・桜桃・枇杷・…

球根植う/今日の俳句 ≪第2451号≫

≪2017年(平成29年)3月25日(土)≫(旧暦2/28) ふかぶかと百合植ゑつまらなくなりぬ 大木あまり みなどこか歪む球根植ゑにけり 片山由美子 手にふれし芽を上むきにダリア植う 西垣 脩 球根植う毛に蔽はれし神父の手 町垣鳴海 芽の先をたしかめて秋の球根植う 乾 …

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 二 法悟空 内田健一郎 画 (6030) 山本伸一は、学会本部に行くことを、なるべく控えるようにしていた。 会長になった十条潔たちに、思う存分、指揮を執ってほしかったし、自分が本部にいることによって、ついつい皆が頼ってしまうようになることを…

木の実植う/今日の俳句 ≪第2450号≫

≪2017年(平成29年)3月24日(金)≫(旧暦2/27) 我山に我れ木の実植う他を知らず 西山泊雲 木の実植う土に埋もれさうに婆 佐野美智 木の実植う紀伊の岬の明るさに 河野青葉 終日植ゑてあまし丶木の実かな 尾崎迷堂 人を恋ふ櫃の実なれば植ゑにけり 橋本鶏二 ※ 木…

小説「新・人間革命」雌伏

雌伏 一 法悟空 内田健一郎 画 (6029) さあ、対話をしよう! 友の眼に秘められた 哀しみ、苦しみを見すえ、 ためらいの言葉に耳をそばだて、 勇気を奮い起こして 励ましの対話を始めよう! 同苦の腕を広げ、 弾む生命で、 希望と正義の哲学を語ろう! …

苗床/今日の俳句 ≪第2449号≫

≪2017年(平成29年)3月23日(木)≫(旧暦2/26) 苗障子煉瓦一個づつで押さふ 加倉井秋を 覗きたく近づいてゆく苗障子 大石悦子 苗障子一枚づつの世界かな 西本一都 あかつきの苗床は侏儒ひそみたる 中田 剛 朝顔の苗床にノア方舟も 島津 亮 ※ 苗床・温床・苗障子…

小説「新・人間革命」

大山 六十八 法悟空 内田健一郎 画 (6028) 漆黒の空が、次第に紫に変わり、うっすらと半島の稜線を浮かび上がらせる。やがて金の光が東の空に走り、海はキラキラと輝き、さわやかな五月の朝が明ける。 五月五日、山本伸一は、神奈川文化会館から、夜明…

花種蒔く/今日の俳句 ≪第2448号≫

≪2017年(平成29年)3月22日(水)≫(旧暦2/25) 花種蒔く土の眠りを覚しつつ 古賀まり子 尼ひとり花種播きし手のひかる 星野麦丘人 青き花の種子さらさらと傷みに播く 文挟夫佐恵 花種を蒔いて忘るる昇給差 白川京子 女房が花種探し蒔きにけり 細谷緋呂美 ※ 春の…

小説「新・人間革命」

大山 六十七 法悟空 内田健一郎 画 (6027) 山本伸一が峯子と共に、車で創価大学を出発したのは午後五時半であった。彼は学会本部へは戻らず、横浜の神奈川文化会館へ向かった。世界につながる横浜の海から、新しい世界広宣流布の戦いを、真の師弟の戦い…

田打/今日の俳句 ≪第2447号≫

≪2017年(平成29年)3月21日(火)≫(旧暦2/24) 生きかはり死にかはりして打つ田かな 村上鬼城 谷底に田打てる見えて一人なり 臼田亜浪 水流れきて流れゆく田打かな 芝不器男 減反は百も承知の春田打つ 大沢南渓 ゆく雲の北は会津や春田打 岡本 眸 ※ 田打 田を耕…

小説「新・人間革命」

大山 六十六 法悟空 内田健一郎 画 (6026) 法主・日達をはじめ、僧たちを送った山本伸一は、別室に入ると、妻の峯子に、和紙と硯、墨、筆を用意してもらった。創価学会の歴史に大きな足跡を刻むであろうこの日の、わが誓いと、弟子たちへの思いを、書…