浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

年忘れ/今日の俳句 ≪第1990号≫

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≪2015年(平成27年)12月20日(日)≫師走(旧暦11/10

 

 ユーカリの白い花見る年忘れ
       瀧井孝作

 この町に料亭ひとつ年忘れ
       上崎暮潮

 年忘三輪山ぬうつと闇に在り
       河原枇杷

 歌舞伎座の絨氈踏みつ年忘
       渡辺水巴

 膝抱きて荒野に似たる年忘れ
       山田みづえ

 


※ 年忘れ
 
 年の暮れに、親類・知友などが一堂に会して、一年間の労苦を忘れ、また無事を祝い会うために催す酒宴。室町時代からあり、連歌の興行などが行われた。今は会社や官庁の忘年会という名のいたずらに飲んで騒ぐ会になってしまった。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】

 

 

       ※☆*わが友に贈る*※

 

 一人一人の個性を
 輝かせる力が信心だ。
 強き祈りを根本に
 わが生命の花を
 朗らかに咲かせゆけ!

         12月20日

 


       ※☆*寸 鉄*☆※

 

「うれしきかな末法流布に生まれあへる我等」。使命の同志と喜び勇んで前進
        ◇
個人会場の提供者。ご家族の皆様に感謝!真心の献身に三世永遠の大功徳
        ◇
東京・多摩池田総区「原点の日」。信仰王者の模範の友よ!希望の光を拡大
        ◇
「人間の連帯国際デー」。目の前の一人と心結ぶ。創価の対話こそ最先端と
        ◇
南海トラフ地震、都市ほど揺れが大ー予測。家具固定等、磐石の備えこそ


聖教新聞:2015年(平成27年)12月20日(日)付】

 

 

       ※☆*名字の言*☆※


1890年9月、オスマン・トルコ帝国の使節を乗せたエルトゥールル号が帰国の途中、台風に遭い、和歌山県沖で沈没した。紀伊大島の島民は、夜通しで救助にあたり、69人の命を救った

この「エルトゥールル号遭難事件」から125年の今、トルコと日本合作の歴史映画「海難1890」が上映されている。不眠不休で、決死の救出劇を続ける島民の姿が感動的だ

民族、宗教、イデオロギーのために憎み合い、ときに殺し合うのも人間なら、わが身の危険も顧みず、他者の命を救おうとするのも人間だ。「日本人だから」こういう行動ができたのではない。苦しんでいる人を救いたいという「心」に国境はない

この救出劇はトルコの親日感情をつくった要因の一つといわれる。民衆の真心の行動が、125年の時を経て、二つの国の友情を支えている――これは一つの希望だろう。国と国の関係の土台には、人間と人間の関係があることを、利害が渦巻き、分断の影が覆う現代に教えているように思えてならない

トルコのことわざに「友情の真偽は暗い日にわかる」(『遊牧民族の知恵』大島直政著、講談社)とある。友情の真価が発揮されるのは、順風の時よりも苦難の時。「誠実」こそ〝外交〟の最大の武器である。
              (稀)


聖教新聞:2015年(平成27年)12月20日(日)付】

 

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