浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

書初/今日の俳句 ≪第2004号≫

 

 

≪2016年(平成28年)1月3日(日)≫師走(旧暦11/24)

 

 

 師に侍して吉書の墨をすりにけり
        杉田久女

 書初といふもあはれや原稿紙
        吉屋信子

 命毛ながし末子に与ふ吉書の筆
        北野民夫

 同じ字を孫と大きく吉書かな
        加藤八重子

 書初やあたらしき墨匂ひだす
        新谷ひろし


※ 新年になって初めて書や絵を描くことをいう。多くは二日がその日である。宮中では二日に吉書始の行事が行なわれた。
 江戸時代には、正月五日に寺子屋で、「樹」「福」などのめでたい文字を書かせ、それぞれ家の中に貼って祝った。今は日を定めず、学校あるいは書道教室などで、めでたい言葉を選んで書初する。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】

 


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