山笑ふ/今日の俳句 ≪第2052号≫
≪2016年(平成28年)2月20日(土)≫(旧暦1/13)
山笑ふまことや山の笑ひゐる
能村登四郎
名刹はべからずづくめ山笑ふ
江国滋酔郎
余生とは歩くことらし山笑ふ
清水甚吉
笑ふ峰大落石の七こだま
加藤知世子
山笑ふ胎動ときにへその裏
仙田洋子
※ 山笑ふ・笑ふ山・山眠る
枯色を脱ぎ捨てた春の山は、いかにも笑うという感じがぴったりである。「春山淡治にして笑ふが如く、夏山蒼翠にして滴るが如く、秋山明浄にして粧ふが如く、冬山惨淡として眠るが如し」という臥遊録の一説からとった季題。
《山滴る》《山粧ふ》とはいわず、俳句では《山笑ふ》と《山眠る》のみを季題としている。
【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】
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※☆*わが友に贈る*※
今、何をなすべきか。
限られた時間を
最大に活用することが
日々の充実を生む。
賢明な「時間革命」を!
2016年2月20日
※☆*寸 鉄*☆※
「人間革命」の理念を掲げるSGIは成長し続ける宗教―博士。希望の大道
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東京・荒川の日。時代を動かすのは勇気の庶民!剛の団結で勝利劇綴れ
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「仏をば能忍と名けたてまつる」。一番苦労した人が最も幸福に!これ仏法
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この世には必ず使命があって生まれてくる―恩師尊き同志を励まし讃えよ
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国連「世界社会正義の日」社会に人道の砦断じて!草の根の対話で更に邁進
【聖教新聞:2016年(平成28年)2月20日(土)付】
※☆*名字の言*※
つらかったことは消え去り、甘美な思い出だけが残る――記憶とはそういうものだろう。ところが、物心ついたころから現在までの人生を、映像を巻き戻すように、全て思い出せる人が、世界にはまれにいる
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その記憶力を人はうらやむかもしれないが、当人にとっては、何十年も前の思い出したくない出来事まで突然、克明に再現され、苦しみにさいなまれるという。「忘れる」ことは、人間の自己防衛の本能なのだ
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NHKのシリーズ番組「新・映像の世紀」を見た。その「第3集」で、ナチスの強制収容所を解放した連合軍が、惨劇の現場を、ドイツ市民に見学させる場面があった。なかった、知らなかったとは言わせないという強烈な執念。それでも戦後、時がたつと“ナチスのガス室はなかった”などと言い始める人間も現れた
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負の歴史を記憶することは難しい。だれしも、わざわざ嫌なこと、つらいことを思い出したくはないからだ。それでも、いな、だからこそ「語り継ぐ」「心に刻む」営為を怠ってはならない。人間の「忘れたい」本能を利用して、歴史は繰り返す
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先月、原爆投下の地・広島で大きな反響を呼んだ「勇気の証言――ホロコースト展」も、その努力の一つである。まさに「忘れない勇気」こそ平和への一歩だ。(飛)
【聖教新聞:2016年(平成28年)2月20日(土)付】
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