浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

常楽44〈小説「新・人間革命」〉

 


【常楽44】


 最後に、宗門側から日達法主が登壇し、宗門と学会の間に生じた不協和音は世間の物笑いになり、宗団を破壊しかねないと憂慮してきたことを述べ、こう宣言した。
 「ここに確認された学会の路線が正しく実現されるということのうえで、これまでのさわぎについてはすべてここに終止符をつけて、相手の悪口、中傷を言い合うことなく、理想的な僧俗一致の実現めざしてがんばっていただきたいのであります」(注)
 重ねて日達は、過去のことに、いつまでもこだわるのではなく、真の僧俗の和合を実現して、宗門を守っていただきたいと念願し、話を結んだ。
 学会創立四十八周年を記念する代表幹部会は終了した。これで宗僧による学会への誹謗は、いっさい終わるはずであった。もともと、そのために行った行事である。
 しかし、ここからまた、金銭欲に溺れ、退転・反逆していった弁護士の山脇友政と、宗門の悪僧らとが結託し、謀略が、さらに進められていくのである。
 そのなかにあっても、学会は、僧俗和合のために総力をあげて、一つ一つの事柄に、誠実に取り組んでいった。
 この代表幹部会から十一日後に迎えた十一月十八日、本部総会の意義をとどめて、十一月度本部幹部会が、東京・荒川文化会館で、盛大に開催された。
 席上、山本伸一は、明一九七九年(昭和五十四年)は、「七つの鐘」の総仕上げの年となることから、次の大いなる目標として、学会創立七十周年にあたる二〇〇〇年をめざし、五年ごとに節を刻みながら、新しい前進を開始していくことを発表したのである。
 それは、世界広宣流布への本格的な船出であり、一大平和勢力を構築していく新世紀への旅立ちの号砲であった。
 波浪は、猛っていた。しかし、創価の同志の胸には、大きな希望が広がった。限りない勇気がみなぎっていった。使命に生きる人の心には、常に晴れやかな虹がある。

 小説『新・人間革命』の引用文献
 注 「全国教師総会」(『日達上人全集 第二輯第七巻』所収)日達上人全集編纂委員会

 

【「聖教新聞」2016年(平成28年)2月23日(火)より転載】


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