浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

春の風邪/今日の俳句 ≪第2077号≫

f:id:knowinglykunchangtan:20160316054144j:plain

 

f:id:knowinglykunchangtan:20160316054152j:plain

≪2016年(平成28年)3月16日(水)≫(旧暦2/8)

 

 春の風邪いろ美しき薬購う
        菖浦あや

 春風邪の情なしに似て黙りゐる
       柴田白葉女

 三面鏡素顔がみっつ春の風邪
        松野幸子

 どんよりとまんばうのゐる春の風邪
        奧坂まや

 こいびとを日がな眺めて春の風邪
        池田澄子


※ 春の風邪
 感冒は冬だけのものとは限らない。早春はもとより、春が相当深まってからも引きこむことが多い。直りにくくて長引くのが春の風邪である。


【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】

 

 

彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡

 


       ※☆*わが友に贈る*☆※


  「感謝の心」が

  人間を偉大にする。

  新舞台へ羽ばたく君よ

  断じて報恩の道を!

  凱歌の人生を歩みゆけ!

 

       2016年3月16日

 


       ※☆*寸 鉄*☆※


 師弟原点の日「3・16」。青年よ地涌の大使命に立て!「まことの時」は今だ

      ◇

 壮年部の「B5勇士」が各地で陸続と誕生。地道な訪問激励で人材を拡大

      ◇

 「池田華陽会」第9期が結成。女子部の連帯こそ希望の光!励まし対話更に

      ◇

 「信心は行き詰まりとの永遠の闘争」恩師。日々の祈りで、わが一念を刷新

      ◇

 国交省が水害マップの作成を支援。自助、公助の連携で防災力の向上を!


聖教新聞:2016年(平成28年)3月16日(水)付】

 

      ※☆*名字の言*※

 

ある大学教授のもとに学生の母親が訪れた。闘病中の学生が亡くなったという報告だった。だが、教授は意外に思った。平静な口ぶりで笑みさえ見せる母親からは、息子を失った悲哀が感じられない――。芥川龍之介の短編「手巾」(岩波文庫)である

話の途中、うちわを落とした教授が、拾おうとかがんだ時、膝に乗せた母親の両手が見えた。手巾を引き裂かんばかりに、手は激しく震えていた。「婦人は、顔でこそ笑っていたが、実はさっきから、全身で泣いていたのである」

今月11日昼過ぎ、宮城県石巻市の壮年部員は、自宅跡地で友人らと談笑していた。3人のわが子と自宅を津波に奪われた壮年が、震災後の「3月11日」当日、ここにいるのは初めてという。来訪者は50人ほどに増え、にぎやかだ

何人かが腕時計に目をやった。談笑が途切れた。風の音さえ消えた気がした。午後2時46分。人の輪から一人離れ、強く拳を握る壮年の背中を、友は無言で見守った。長い沈黙の後、壮年は振り返り、場の緊張を解くかのように、ほほ笑んだ。そして笑顔の語らいが再開した

表情からだけでは、心の奥の叫びは見えない。言葉だけが励ます方法でもない。見守り、祈り、じっと待つ。それも「寄り添う」ということだろう。(白)

 

聖教新聞:2016年(平成28年)3月16日(水)付】


彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡