浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

力走 十二〈小説「新・人間革命」〉

 


【力走 十二】 法悟空 内田健一郎 画 (5769)

 何事も、油断し、基本がおろそかになった時に事故が生じる。広宣流布は魔との攻防戦であり、気のゆるみがあれば、そこに魔が付け入ってくる。したがって、山本伸一は、支部長・婦人部長に、油断を排して、原理原則に徹することを、強く訴えたのである。
 支部は、学会の枢軸となる組織である。その支部の幹部が、いかんなく力を発揮し、はつらつと広宣流布の指揮を執っていくことを願いながら、彼は語っていった。
 「皆さんが活動を推進するうえで、“困っている”ということがあれば、本部長等の幹部に相談してください。また、納得のできない指導をする幹部がいたら、遠慮なく、最高幹部に相談していただきたい。
 重ねて申し上げますが、支部のみんなが縦横無尽に活躍できるように、協議を大切にし、皆の意見を尊重していくことです。そして、支部壮年長、副支部長、支部副婦人部長、青年部等、皆の合意のもとに活動を進めてください。そこに最も安定した持続の前進があります。
 もしも協議が行き詰まり、意見の一致をみない場合には、一緒に唱題することもいいでしょう。御書を拝して、信心の原点に立ち返ることも必要でしょう。大事なことは、“広宣流布のために心を合わせよう! 団結していこう!”という信心の一念なんです。
 ひとことに支部の幹部といっても、年代も異なるし、様々な考え方の人がいます。意見の違いはあって当然です。しかし、それを乗り越え、心を合わせ、団結していくことで、人間共和の模範を、地域に、社会に示していくことができます」
 伸一は最後に、「大切な、大切な支部員の皆さんを、くれぐれもよろしくお願いいたします。私に代わって守ってください。支部長・婦人部長の皆さんに心から感謝申し上げます」と言って、話を結んだ。
 支部長・婦人部長が本気になれば、支部は変わる。支部が変われば、全同志は歓喜と功徳に包まれ、広宣流布の凱歌が轟く。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)4月6日より転載】


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