浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

朧月/今日の俳句 ≪第2118号≫

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≪2016年(平成28年)4月26日(火)≫(旧暦3/20)


 大原や蝶の出て舞う朧月
       内藤丈草

 浄瑠璃の阿波の鳴門の朧月
       富安風生

 おぼろ夜や愛憎わかつひとのうへ
       山本蓬郎

 朧夜の四十というはさびしかり
       黒田杏子

 朧夜のポストに手首まで入るる
      村上喜代子


※ 朧の語源は《ぼんやり、ほんのり、うっすり、さだかならざること、判然せざること》と辞書にある。春の夜の月は、霞んでいて、ぼんやり見える。艶やかな情緒がある。朧月夜・朧夜・月朧・朧影・夜の朧などいろいろに用いるが、朧影と夜の朧は、必ずしも月夜であるを要さぬだろう。


【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】

 

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       ※☆*わが友に贈る*☆※


 女子部・婦人部は

 「10帰運動(午後10時に帰す)」の徹底を!

 「これぐらいは」との

 油断が事故を招く。

 深き用心を怠るな!


      2016年4月26日

 

 

       ※☆*寸 鉄*☆※


 朗々と妙法を唱え抜き、感激に燃えて戦うのだ―恩師。立正安国の旗高く

      ◇

 きょう長野の日。人材の大山脈は隆々と!金剛の団結で広布の理想郷築け

      ◇

 昨年度の訪日外国人、2千万人を突破。民衆交流こそ平和の力。心を結べ

      ◇

 環境教育で「食品ロス」3割減の学校も。「もったいない」の精神を未来へ

      ◇

 熊本の避難所、感染症に警戒。手洗い・マスク・消毒を励行。予防が第一

 

聖教新聞:2016年(平成28年)4月26日(火)付】

 

      ※☆*名字の言*※

 

宮城・岩手・福島の小中高生が、はがきにしたためた書道展を見た。「夢」と書いた作品が圧倒的な数を占めていた。かつて、東日本大震災津波被災地で見た石碑が、脳裏に浮かんだ。「夢だけは 壊せなかった 大震災」と刻まれた石碑である

「夢」には、膨らんでいくような、柔らかな語感があるが、その柔らかいものの奥には、何をもっても崩せない、固い芯がある。夢を抱き続けることが、試練を勝ち越え、人生を開いていく力になる

大学院に学ぶ東北の青年が、座談会で語った。「人と社会に役立つ人材となるため、博士号を取得するのが、僕の夢です」。彼は幼少、兵庫で阪神・淡路大震災を、進学した東北の地で東日本大震災を経験した。震災後の不便な生活を強いられても、夢を諦めず、研究に励む彼を、同志は「博士!」と呼び、わが子のように応援した

途中、研究に行き詰まるなど、壁に直面したが、彼はそのたびに、同志との約束を裏切るまいと、夢へまい進した。そして今春、大学院を修了した。「博士号取得」という夢をかなえて。現在、宇宙開発の仕事に就き、さらに大きな夢に挑戦している

夢や希望は、人を強くする。そして、分かち合うほどに大きくなり、周囲をも温かく包み込んでいく。(白)

 

聖教新聞:2016年(平成28年)4月26日(火)付】


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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年4月25日(月)付

週末に関西を訪れた帰りに、時間の都合で久しぶりに夜行列車に乗った。香川県の高松と島根県出雲市から東京へ向かう「サンライズ瀬戸・出雲」号。「ブルートレイン」が次々と姿を消した中で、今も毎日運転されている唯一の寝台特急

この列車が途中の大阪駅に着くのは、日付が変わった0時半すぎ。目的地で時間を目いっぱい有効に使ったというのか、夜中にもかかわらず、ホームに列車を待つ人の姿が目立った

夜行列車には独特の旅情がある。昔から多くの文学作品にも登場してきた。「雨に濡れし夜汽車の窓に 映りたる 山間の町のともしびの色」(石川啄木)―。闇の中、車窓を走馬灯のように流れる明かりを眺めていたら、誰もが詩人になれるような気がしてくる

かつての煤けた汽車から、モダンな寝台電車に姿を変えた今も、夜行列車を愛する人は多い。そんな声を受けてJR東日本は、3月の北海道新幹線開業に伴って運転を終了した上野―札幌間の「カシオペア」号を、観光列車として6月から復活させると発表した。3年前から九州で運行を始めた観光寝台列車も高い人気を誇り、外国人旅行者の利用も多いという

そんな豪華列車でなくていい。若者が「青春18きっぷ」で手軽に乗れるような夜行列車が、各地に復活しないものだろうか。(千)