浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

夏野/今日の俳句 ≪第2158号≫

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≪2016年(平成28年)6月5日(日)≫(旧暦5/1)

 

 馬運車を見送る夏野風生るる
     相沢有理子

 青野ゆく流れも吾れも無帽にて
      鈴木鷹夫

 枕木は鳥の木琴大夏
     石井紀美子

 坑の跡海へ開けし夏野かな
      猿渡青雨

 黒き貨車夏野を分かちはるけしや
      福田和子

 

※ 夏野→夏野腹・青野
 一面に夏草が茂った、例えばひろびろとした牧草地や緑肥、刈り敷きなどにする草刈場や萱原がそれである。強い日差しに青々とした夏草が輝き、むんむんとするばかりの草いきれである。最近では、かつて開拓された山畑などが放置されたり、休耕を強いられた山田などが夏草に満ちて、小さな青野をなしている。「青き野に降りて機翼をなほすすむ」、「青野ゆき覆面の馬瞬ける」などの句集を『炎昼』に発表して、「青野」を季語として定着させたのは山口誓子である。誓子はまた、「夏野」を「青牧」、「青草原」、「青高原」とも詠んでいる。応用して使ってよい。


【「新版・俳句歳時記/第四版/監修・桂信子ほか」(雄山閣)より転載】

 

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       ※☆*わが友に贈る*☆※

 

  「日蓮が一門は

  師子の吼るなり」

  勇気の言論に

  勝る力はない。

  大胆に打って出よ!
       

       2016年6月5日

 

       ※☆*寸 鉄*☆※

 

 広宣流布へ勇猛に戦い続ける人が菩薩であり仏ー恩師。立正安国の旗高く
          ◇
 京都、滋賀、福井が電光石火の奮闘!満々たる攻撃精神で常勝の新時代を
          ◇
 世界環境デー。空調の温度設定、衣服の軽装化(クールビス)等賢く。地球守る一歩、皆で
          ◇
 後部座席(シートベルト)の着用率、一般道は35%と。「すぐそこだから」が命取り。全席徹底
          ◇
 公明は前議員が連携して声なき声をすくい上げるー識者。一人の為に全力

 

聖教新聞:2016年(平成28年)6月5日(日)付】

 

 

      ※☆*名字の言*※

 

各地で梅雨入り。アジサイが美しい季節となった。土の酸性の度合いによって、藍色からピンク色まで、さまざまな色を咲かせる。その麗しい姿は、古くは万葉集にも歌われた。6月を象徴する花といえよう

アジサイを市町村の花とする自治体も多い。長崎市と並んで、同じ港町の神戸市が有名である。1970年に市民アンケートを行い、最も人気が高かったことから選ばれたという。六甲山系の山野には、自生するアジサイも見られる

だが歴史をひもとくと、アジサイの咲くころ、神戸は何度も水害に見舞われてきた。河川の改修などの治水対策が進んだが、38年(昭和13年)の阪神大水害、61年、67年をはじめ、水害は約1400年の間に70度ともいわれる

泥水につかるたびに、神戸の庶民は、軒下まで来た砂をかき出し、土砂に埋まった市電の車両を必死に掘り出した。助け合い、苦境から何度もよみがえった神戸――その「不死鳥」の心は、95年の阪神・淡路大震災でも発揮された

アジサイのがく片は一片一片は小さいが、それが一つに固まって、手まりのような、かれんな形になる。さらにその“手まり”が、色とりどりに集まって、美の供宴を届けてくれる。アジサイの心とは「団結の尊さ」だと思える。(由)

聖教新聞:2016年(平成28年)6月5日(日)≫付】

 

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【コラム「北斗七星」】

公明新聞:2016年6月4日(土)付

長崎県対馬の旧藩主、宗家の菩提寺で「諫鼓」という石の彫刻を見たことがある。領主に諫言する時に打ち鳴らす鼓とあった。領民の声に耳を傾けようとする藩主の姿勢に感心したものだ

自民党単独政権の時代、政府に鼓を鳴らし続けた人がいる。同県雲仙・普賢岳噴火災害の当時、島原市長だった鐘ケ江管一さん(85)だ。被災から約1年間、防災服で毎朝6時前に登庁。自力救済を原則とする災害対策基本法が個人補償を認めない中で、“ひげと防災服と涙”の市長は、復興へ向けて個人補償の実現を叫び続けた

引退後、自宅を訪ねた筆者に「国会前で切腹し、国を動かそうと思った」と明かした。怒気迫る訴えが国を動かし、使途の自由な災害対策基金が誕生した。きのう、43人の犠牲者を出した大火砕流から25年を迎えた。「こげん復興した」。追悼式に参列した鐘ケ江さんは、犠牲になった消防団員らに語りかけた

その島原から有明海を隔てた熊本地方では、今日も、公明議員が被災者支援と復興に走り続けている。地震発生から50日。先の国会では、補正予算が早期成立し、義援金の差し押さえ禁止法の制定も実現した

「諫鼓苔蒸す」とは、諫鼓を用いぬことの久しい意で、善政を意味するという。声が届く復興へ、公明党の存在がますます重要になってくる。(也)