浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

小説「新・人間革命」

 

源流 二十三 法悟空 内田健一郎 画 (5914)

 山本伸一たち訪印団一行は、午後六時半から、ICCR(インド文化関係評議会)が主催する歓迎レセプションに出席した。
 星空のもと、ICCR本部の前庭で開かれた歓迎レセプションには、クンドゥー外務担当閣外大臣をはじめ、ICCR副会長で仏教学者として知られるロケッシュ・チャンドラ博士、インド外務省アジア局のランガナッタ局長、デリー大学のメヘロトラ副総長ら各界の要人約二百五十人が出席した。
 伸一は、一人ひとりと御礼の言葉を交わしながら、日印間の友好と学術交流などについて意見を交換した。
 このあと、講堂に移動し、ここで伸一があいさつに立った。
 「日本を出発する前、貴国のアビタール・シン駐日大使とお会いした折、大使は、『仏法を弘めている山本会長にとって、仏教発祥の地であるインドは、“わが家”のようなものです』と言ってくださいました。
 まさに、家族さながらの、皆様の深い親愛の情に包まれ、“わが家”に帰ったような心境であります」
 そして、日本とインドの友好の絆を強めるために、できる限り多くの人と会い、教育・文化交流に最大の努力を払っていきたいと決意を披瀝。人類は地球という星を“わが家”とする家族であり、日印両国は“永遠の兄弟”として、互いに学び合っていくことの大切さを語り、あいさつを結んだ。
 彼は早速、その決意を実行するかのように、ICCRへの図書贈呈を発表し、目録と記念の品々をクンドゥー閣外大臣に手渡した。
 引き続いて、一行への歓迎の意を表して、インド舞踊などが披露された。真心こもる歓待であった。
 この訪問は、創価学会の会長である伸一をICCRが招聘した公式訪問であり、仏法を基調に平和・文化・教育運動を展開する学会との交流を目的としていた。インドは、日蓮仏法を実践する学会に強い関心を寄せていたのだ。まさに仏法西還の一つの証といえよう。


【「聖教新聞」2016年(平成28年)9月28日より転載】


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