浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

小説「新・人間革命」

 

大山 四 法悟空 内田健一郎 画 (5964)

 山本伸一は思った。
 “ここに集った方々は、日蓮大聖人の太陽の仏法をもって、アジアの大地を照らし、幸福の光を送りゆく崇高な使命の人である。一人ひとりの行動と成長が、国や地域の広宣流布を決定づけていくことになる。それだけに、皆がさらに力を培い、一騎当千の知勇兼備の闘将に育ってほしい”
 彼の声に、自然に力がこもっていった。
 「私たちは、信心の世界に生きています。したがって、御本尊根本に、信心第一に団結していかなくてはならない。しかし、それぞれの感情が中心になってしまえば、怨嫉や争いが生じていく。それは己心の魔に翻弄され、仏法から外れた姿です。団結していくことは、その己心の魔との闘争であり、異体同心の成就は、皆が自分を制し、魔を打ち破った、人間革命の証といえます。
 リーダーの皆さんは、広い心でメンバーを愛し、社会を大切にし、自分の国を愛していただきたい。広宣流布の姿とは、日蓮大聖人の仏法という最高の法理に生きる皆さんが、その国の“精神の柱”“信頼の柱”“良心の柱”となっていくことでもあります。
 広布の途上には、必ず幾つもの大難があります。学会への誤解や無認識などによる迫害や弾圧もあるかもしれない。退転者らによる裏切りや組織の攪乱もあるかもしれない。第六天の魔王は、全く予期せぬかたちで、広宣流布の破壊を狙ってきます。
 だが、何が競い起ころうが、御本尊を信じて、仏意仏勅の団体である学会と共に、広宣流布に生き抜いていただきたい。大試練に打ち勝ってこそ、大功徳に浴し、崩れざる幸福の基盤を築くことができる。また、その時にそれぞれの国・地域の大飛躍もあります。
 信心とは勇気です。師子王の心で、敢然と前進していってください。太陽の仏法を、太陽のごとく燃え盛る信心で語り抜き、世界広布の先駆の道を開いていただくことをお願いし、あいさつといたします」
 祈りにも似た、伸一の魂の叫びであった。

 


【「聖教新聞」2017年(平成29年)1月6日より転載】


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