浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

冬鴎/今日の俳句 ≪第2389号≫

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≪2017年(平成29年)1月22日(日)≫(旧暦12/25)

 

  冬鴎いくたび眼路を溢れ過ぎし
               内藤吐天


  冬鴎天降(あも)りて潮に身を任す
               横山白虹


  産卵終へし海猫たつ海の風の向き
               久保田月鈴子


  川に来て昼をすなどる冬鴎
               上田五千石


  冬かもめ真昼は大きな忘れもの
               塩野谷仁


※ 冬鴎(ふゆかもめ)・海猫
 ユリカモメもふくめて、日本で見られる鴎類は、十数種を数える。最も多いのはカモメ・ウミネコ、およびアジサシ・コアジサシ・ミツユビカモメ・セグロカモメなどであるが、日本で繁殖するのはウミネコだけで、他は候鳥。アジサシ・コアジサシは本州では夏鳥。ミツユビカモメは、冬に北海道・本州・四国・九州の沿岸に渡ってくる。セグロカモメは、冬に日本各地の海岸に多く見られるが、カモメ・ウミネコほど普遍的でない。カモメはシベリア東部・カムチャッカ・千島などで繁殖し、冬は日本各地に渡来し、おもに港湾・河口などに群れを成して棲み、飛びながら、魚類・甲殻類・軟体類その他腐肉や、船から捨てられたものなどを啄ばむ。海上の鴎類の群れは、魚群をさがす目標となり、漁業上たいせつな存在だという。鴎は、あきらかに冬鳥であるから、冬鴎という必要はない。ウミネコは、鳴き声が猫に似ているのでこの名がある。渡りの途中、夏に海辺の砂浜などで繁殖するコアジサシの類をのぞいて、日本で繁殖する唯一の鴎の種類で、五月から七月にかけて、島の草生地や岩石上に粗雑な皿形の巣をつくり、三、四個の卵を産む。各地に海猫の繁殖地は多い。特に有名なのは青森県の燕島、島根県の日御碕の硅島などで、天然記念物として保護されている。冬の晴れた日など、独特の声で鳴きながら漁港の上などを飛んでいるのは、趣が深い。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】

 


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       ※☆*わが友に贈る*☆※


  あの人に会おう!
  この友と話そう!
  行動した分だけ
  仏縁と歓喜は広がる。
  さあ勇んで人間の中へ!

        2017年1月22日

 

 

       ※☆*寸 鉄*☆※


 学会の対話運動こそ現代の諸問題に立ち向かう力―教授。人類結ぶ希望と
      ◇
 北九州の友が奮戦。執念の拡大で断じて新時代を勝ち開け!全国が大声援
      ◇
 高知青年部の日。広布は私たちの手で!「魁」の後継の友が頼もしき前進
      ◇
 真剣にやらずしてできるものは、この世にない―文豪。今日も挑戦の一歩
      ◇
 外出前に天気予報の確認を。降雪は交通機関にも影響。行動にはゆとりを

 

聖教新聞:2017年(平成29年)1月22日(日)付】

 

 

     ※☆*名字の言*※


マレーシア・ボルネオ島の先住民プナン族は、「ありがとう」を意味する言葉を持たないらしい

“互いに助け合うのは当然”と皆が思っているから、言う必要がないのだという。ただ、多様な考えを持つ人々が触れ合う社会では、なかなかこうはいくまい。人々の心を潤す「ありがとう」は、やはり大切である

東京のある少年部員が昨年の「きぼう作文コンクール」でホイットマン賞(詩部門)に輝いた。題名は「ありがとう」。彼は先天性の脊髄疾患により、手術と入院を繰り返してきた。不可能と思われた歩行も、小学1年の今では、杖を使って歩けるまでに。家族や同志の励ましに包まれながら、リハビリに挑戦する日々だ

彼は詩につづった。「ぼくはなんにでも、ありがとうをいうよ」。夏には鳴いているセミたちに。春には桜、秋には紅葉、冬には雪に。「いつもいうのは、かぞくとがっこうのともだち」「あと、のみものとコップとつくえと、もう/ちきゅうのぜんぶ!/ついでに、うちゅうのぜんぶにも!」

「有り難う」は元来、“そうあることがまれだ”との意味。この、当たり前を当たり前と思わない心は、困難を乗り越える中で育まれる。生きる喜びを広げ、周囲にも笑顔を送る。感謝できる人は幸福の灯台である。(之)

 


聖教新聞:2017年(平成29年)1月22日(日)≫付】

 


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