浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

魚島/今日の俳句 ≪第2467号≫

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≪2017年(平成29年)4月10日(月)≫(旧暦3/14)
※新聞休刊日


  魚島や雨ふりさうな葉のゆらぎ  対中いずみ


  魚島をとほくに母の母らしく   大石雄鬼


  鞆ノ津の魚島時の吹流し     和田照海


  魚島や素足向け合ふ舟の上    堀 葦男


  魚島の舟待つ犬は尾を立てて   辻田克巳

 

※ 魚島
 四ー五月になると鯛や鰆(さわら)などが瀬戸内海に入り込み、海面にあたかも島のようになってひしめきあう。この時期を「魚島時」といい「魚島」はそれを略した形で、豊漁をさすこともある。瀬戸内海地方の方言。燧灘(ひうちなだ)に浮かぶ魚島は鯛漁で有名で、ここの漁が語源ともいわれる。
→桜鯛

【「(合本)俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】

 


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