冬鴎/今日の俳句 ≪第2023号≫
≪2016年(平成28年)1月22日(金)≫師走(旧暦12/13)≫
冬鴎いくたび眼路を溢れ過ぎし
内藤吐天
冬鴎天降(あも)りて潮に身を任す
横山白虹
産卵終へし海猫たつ海の風の向き
久保田月鈴子
川に来て昼をすなどる冬鴎
上田五千石
冬かもめ真昼は大きな忘れもの
塩野谷仁
※ 冬鴎(ふゆかもめ)・海猫
ユリカモメもふくめて、日本で見られる鴎類は、十数種を数える。最も多いのはカモメ・ウミネコ、およびアジサシ・コアジサシ・ミツユビカモメ・セグロカモメなどであるが、日本で繁殖するのはウミネコだけで、他は候鳥。アジサシ・コアジサシは本州では夏鳥。ミツユビカモメは、冬に北海道・本州・四国・九州の沿岸に渡ってくる。セグロカモメは、冬に日本各地の海岸に多く見られるが、カモメ・ウミネコほど普遍的でない。
カモメはシベリア東部・カムチャッカ・千島などで繁殖し、冬は日本各地に渡来し、おもに港湾・河口などに群れを成して棲み、飛びながら、魚類・甲殻類・軟体類その他腐肉や、船から捨てられたものなどを啄ばむ。海上の鴎類の群れは、魚群をさがす目標となり、漁業上たいせつな存在だという。鴎は、あきらかに冬鳥であるから、冬鴎という必要はない。ウミネコは、鳴き声が猫に似ているのでこの名がある。
渡りの途中、夏に海辺の砂浜などで繁殖するコアジサシの類をのぞいて、日本で繁殖する唯一の鴎の種類で、五月から七月にかけて、島の草生地や岩石上に粗雑な皿形の巣をつくり、三、四個の卵を産む。各地に海猫の繁殖地は多い。特に有名なのは青森県の燕島、島根県の日御碕の硅島などで、天然記念物として保護されている。冬の晴れた日など、独特の声で鳴きながら漁港の上などを飛んでいるのは、趣が深い。
【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】
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※☆*わが友に贈る*※
リーダー率先こそ
全ての活動の要諦だ。
まず自らが行動を!
わが挑戦と体験を
生き生きと語れ!
1月22日
※☆*寸 鉄*☆※
SGIは人々が持つ最大の価値を引き出す運動を推進ー博士(アメリカ)。平和の大道
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極楽百年の修行は穢土の一日の功徳に及ばずー御書。今いる場所が本舞台
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高知青年部の日。広布の魁と光る若人が対話拡大に先駆!正義の大連帯を
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会館・会場周辺での立ち話・喫煙・違法駐車等は厳禁。皆で宝城を守れ!
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雪道や凍結路で転倒事故多発。歩行時は重心前に、歩幅を狭く。焦りは禁物
【聖教新聞:2016年(平成28年)1月22日(金)付】
※☆*名字の言*※
大寒を過ぎ、冬本番の低温と雪が続く。冬の寒さが厳しいほど、桜は、暖かさに敏感になるという
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それを試す実験がある。2月中旬、鹿児島と北海道の桜の枝を切り、同じ場所で生育させたところ、北海道の桜が先に開花した。北の厳しい寒さで「よく目覚めているのです。そのため、同じ温度に反応しても早く咲くのです」と、植物学者の田中修氏が述べている(『植物はすごい 七不思議篇』中央公論新社刊)
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こうした桜の営みを知ると、人間に重ねたくなる。群馬のある婦人は太平洋戦争の始まった昭和16年に旧満州(中国東北部)に渡り、辛酸をなめ、命からがら日本に引き揚げた。戦後は夫が病に倒れ、自身も結核に。4歳の長男も、疫痢で落命した。宿命転換を願い、夫婦で入会したのは昭和26年冬のことである
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以来、信心一筋、一家和楽の家庭を築き、地域で平和の心を語り、弘教は夫婦で100世帯を超える。「安穏な日々が、どれほど貴いかーー苦労をした分、いつも感謝、いつも笑顔の境涯になれました」
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寒さのあとには、太陽を暖かく感じる。試練の冬に耐えた人ほど、安穏の春の喜びを知る。そして、人の苦労にも寄り添える人になる。ほんのりと桜色に染まった老婦人の笑顔が、その証しに思えた。 (江)
【聖教新聞:2016年(平成28年)1月22日(金)付】
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