浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

白鳥/今日の俳句 ≪第1970号≫

≪2015年(平成27年)11月30日(月)霜月≫(旧暦10/19) にぎやかに湯浴む白鳥を月に呼ぶ 野沢節子 白鳥のゐてたそがれの深くあり 平井照敏 白鳥の声のなかなる入日かな 桂信子 恋白鳥つらら垂る胸反らしけり 鷲谷七菜子 頸たてし白鳥に雪晴れわたり 山口いさを ※ …

水鳥/今日の俳句 ≪第1969号≫

≪2015年(平成27年)11月29日(日)霜月≫(旧暦10/18) 浮寝鳥桜田門の日向かな 滝井孝作 浮寝鳥洲に汐満ちて夕べかな 松村蒼石 山かげや水鳥も無き淵の色 原石鼎 水は息つめて水鳥をねむらする 瀧春一 雪のせて軽くゆれをり浮寝鳥 堀葦男 ※ 水鳥(みずとり)→浮寝…

梟(ふくろふ)/今日の俳句 ≪第1968号≫

梟(ふくろふ)/今日の俳句 ≪第1968号≫ ≪2015年(平成27年)11月28日(土)霜月≫(旧暦10/17) 梟や尾上の月に森移り 村上鬼城 梟や机の下も風棲める 木下夕爾 梟のはなしして母子の夕餉 中山純子 梟が来ては古戸に目をつける 広江八重桜 梟をみにゆき一人帰り来ず …

竈猫/今日の俳句 ≪第1967号≫

≪2015年(平成27年)11月27日(金)霜月≫(旧暦10/16) しろたへの鞠のごとくに竈猫 飯田蛇笏 厨戸に柿の葉ふれば竈猫 柴田白葉女 何もかも知ってをるなり竈猫 富安 風生 かまど猫家郷いよいよ去りがたし 鈴木渥志 きつちりと脚ををさめてかまど猫 櫂 未知子 ※ 竈…

鯨/今日の俳句 ≪第1966号≫

≪2015年(平成27年)11月26日(木)霜月≫(旧暦10/15) 情事に似たりこもりて鯨煮ることよ 草間時彦 鯨潮船かたむきて南進す 柴田白葉女 この浦の鯨の墓に舸子(かこ)案内 向野楠葉 たつぷりと香料振って鯨鍋 清水恵山 皮鯨出すとて酒家を覗きけり 西岡甲子 ※ 鯨は…

伊勢海老/今日の俳句 ≪第1965号≫

≪2015年(平成27年)11月25日(水)霜月≫(旧暦10/14) 伊勢海老の月にふる髭煮らるると 加藤楸邨 生きて着く伊勢海老に灯をともすべし 清水径子 伊勢海老のしんそこの紅の夜ぞ 岡井省二 伊勢海老の尾のしたたかに笊(ざる)を打つ 山村政子 伊勢海老のびくんとたか…

柳葉魚(ししゃも)/今日の俳句 ≪第1964号≫

≪2015年(平成27年)11月24日(火)霜月≫(旧暦10/13) 飄々と紙よりかろき柳葉魚喰ふ 勝又木風雨 むしり食ふ柳葉魚地酒の杯重ね 光明寺三郎 手の甲の老斑ふえし柳葉魚干し 大類孝子 膨れ来し河口の潮やししゃも群来(くき) 堀内素耕 晩学の灯を疎みては柳葉魚焼く…

氷下魚(こまい)/今日の俳句 ≪第1963号≫

≪2015年(平成27年)11月23日(月)霜月≫(旧暦10/12)(小雪・勤労感謝の日) ぶな山に朝日さしくる氷下魚釣 大西八洲雄 氷下魚釣る橇の鈴鳴る彼方にて 木村孝子 愛されてあれば忙し氷下魚釣 鈴木六林男 氷下魚網氷上雪のつもりたる 松原地蔵尊 氷下魚釣る夜明けの…

鰰(はたはた)/今日の俳句 ≪第1962号≫

≪2015年(平成27年)11月22日(日)霜月≫(旧暦10/11) 鰰に眉うすく立つ母の齢 土岐錬太郎 青き目玉透きてはたはた切られけり 古川京子 鰰のみひらきし目にまた雪来 山上樹実雄 鰰の寄る波色となって来し 国安一帆 鰰の腹裂くるとも卵抱く 殿村菟絲子 ※ 鰰(はたは…

『テロする予定でもあるのか』民主党枝野幹事長がテロ対策の法整備に憤懣焦躁 よほど都合が悪いようだ

『テロする予定でもあるのか』民主党枝野幹事長がテロ対策の法整備に憤懣焦躁 よほど都合が悪いようだ youtu.be

潤目鰯/今日の俳句 ≪第1961号≫

≪2015年(平成27年)11月21日(土)霜月≫(旧暦10/10) 檜扇の如く並べし潤目かな 青木月斗 一合を愉しむ潤目鰯かな 日野草城 黄泉醜女潤目鰯を食べていた 金子兜太 うるめ焼く人にたのしく皿はあり 永田耕衣 うるめ干す路地の続きの魚市 吉村靖子 ※ 潤目鰯(うる…

河豚(ふぐ)/今日の俳句 ≪第1960号≫

≪2015年(平成27年)11月20日(金)霜月≫(旧暦10/9) 河豚雑炊白さのほかに何もなし 大谷碧雲居 酒のめぬひけめの河豚を啖らひけり 高橋潤 河豚刺身何しんみりとさすものぞ 中村汀女 女将の衷歌河豚の花びら灯に透いて 原子公平 水揚げの河豚に鳴く声ありにけり …

鱈(たら)/今日の俳句 ≪第1959号≫

≪2015年(平成27年)11月19日(木)霜月≫(旧暦10/8) 鱈食へば下北半島吹雪くかな 草間時彦 塩鱈を真水にもどす月あかり 保坂敏子 子持鱈口閉ぢ雄鱈口開く 右城暮石 はらら子のこぼるるもあり鱈を揚ぐ 岩崎照子 船去って鱈場の雨の粗く降る 寺山修司 ※ 鱈(たら)→…

鰤(ぶり)/今日の俳句 ≪第1958号≫

≪2015年(平成27年)11月18日(水)霜月≫(旧暦10/7) 裸灯に鰤の白腹百数ふ 細見綾子 鰤の臓(わた)抜きゐて托鉢に眼もくれず 北野民夫 寒鰤は虹一筋を身にかざる 山口青邨 黒潮は鰤場鰤場を経ていたる 長谷川素逝 塩打ちし寒鰤の肌くもりけり 草間時彦 ※ 鰤・寒鰤…

生姜/今日の俳句 ≪第1948号≫

≪2015年(平成27年)11月8日(日)長月≫(旧暦9/27) 薑に梅酒色づく一夜かな 松瀬 青々 新生姜山の丹波の入道雲 森 澄雄 薑を噛みて妄語の乱れけり 相生垣瓜人 大いなる益子の皿に新生姜 桑原 月穂 葉生姜の香りをこぼす引売女 岡野 富枝 ※ 生姜・新生姜・葉生姜…