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浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

小説「新・人間革命」

 

大山 二十一 法悟空 内田健一郎 画 (5981)

 山本伸一は、先頭に立って、全青連のメンバーを案内した。
 「周桜」から数十メートルほどのところに植えられた、二本の桜の前に土が盛ってあった。木の高さは四メートルほどあり、淡いピンクの花をつけていた。向かって左側が「周恩来桜」、右側が「鄧穎超桜」である。
 一行と創価大学の学生代表らが見守るなか、記念植樹が行われた。伸一と高占祥団長がスコップを手にして、桜の根元に土をかけていった。青年たちから拍手が起こった。
 「では、一緒に記念写真を撮りましょう」
 伸一の提案で一行はカメラに納まった。
 高団長は感無量の面持ちで語り始めた。その言葉を、通訳の青年が日本語で伝えた。
 「『周桜』『周夫婦桜』には、中国との平和友好を心から考え、行動してこられた山本先生の真心が痛いほど感じられます。私は強い感動を覚えました。先生への感謝を、即興の詩に託したいと思います」
 中国語で朗々と詩を披露していった。

 

  「桜花時節訪東隣 意最濃来情最真

   賞花倍感栽花者 飲水常思掘井人


 (桜花の時節に東隣を訪ぬるに、意最も濃くして情最も真なり。花を賞でるに倍して感ずるは花を栽えし者、水を飲むに常に思うは井を掘りし人)」
 胸中深くこだまするような声調であった。この感謝の表明に、伸一は恐縮した。
 友誼の源泉とは、相互の心に宿る感謝の思いである。
 高占祥は中国に帰国したあと、日本訪問の喜びを詩に込め、手帳に「一衣帯水の流れは尽きず、友誼の花は万古に春なり」と中国語で記す。また、その後、子息と共に日本語の勉強を始めている。中日両国の人びとの友好交流は、永遠に続いていくことを、強く確信してのことである。
 周恩来総理は、世々代々にわたる友好を築かねばならないと、深く決意していた。
 世代から世代へ、友誼のバトンが受け継がれてこそ、真の友好となる。

 

【「聖教新聞」2017年(平成29年)1月26日より転載】


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