浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

公魚/今日の俳句 ≪第2409号≫

≪2017年(平成29年)2月11日(土)≫(旧暦1/15)※建国記念の日 世界で「建国記念日」を法律で定めて祝日とする国は多いが、何をもって建国記念日とするかは、国によって異なる。 日本では、実際の建国日が明確ではないため、建国神話(日本神話)を基に、建国を祝…

小説「新・人間革命」

大山 三十五 法悟空 内田健一郎 画 (5995) 山本伸一は、四月二十四日付の「聖教新聞」一面に所感「『七つの鐘』終了に当たって」と題する一文を発表した。 これは、学会の首脳幹部と検討して、決まったことであった。 彼は、学会が目標としてきた「七…

白魚/今日の俳句 ≪第2408号≫

≪2017年(平成29年)2月10日(金)≫(旧暦1/14) 白魚のゆれて別れの形して 中原忽胡 白魚が罪をつぐなう釜の中 尾上有紀子 己が身のいろに跳ねけり白魚は 浜口高子 昼深く生ける白魚をすすり食ふ 五所平之助 白魚やお椀を見れば死後の景 入江一月 ※ 白魚・しらを…

小説「新・人間革命」

大山 三十四 法悟空 内田健一郎 画 (5994) 法悟空 内田健一郎 画 (5994) 四月二十二日、山本伸一は総本山に足を運んだ。日達法主と面会するためである。 うららかな午後であった。澄んだ空に、富士が堂々とそびえていた。雪を被った頂の近くに雲…

斑雪(はだれゆき)/今日の俳句 ≪第2407号≫

≪2017年(平成29年)2月9日(木)≫(旧暦1/13) 水の背のひたゆき斑雪昏れてをり 高島茂 由起夫なら肉崩れちふはだれ雪 駒寄あつし 鶏の餌にまだらゆき混ぜ卵獲る 佐川広治 佳き人の道ひろいくるはだら雪 鎌倉喜久恵 一枚漢詩に見ゆるはだれ雪 飯島風花 ※ 斑雪(は…

小説「新・人間革命」

大山 三十三 法悟空 内田健一郎 画 (5993) 山本伸一は、今こそ、平和の礎となる、仏法から発する生命の尊厳と平等の哲理を世界に伝え、広め、二十一世紀の時代精神としなければならないと決意していた。 彼は、「聖教新聞」の創刊二十八周年にあたる四…

春の雪/今日の俳句 ≪第2406号≫

≪2017年(平成29年)2月8日(水)≫(旧暦1/12) 花すもも別の名前は春の雪 津田このみ 落柿舎の蓑やふはりと春の雪 長谷川通子 ためし履く靴のいろいろ春の雪 大倉郁子 開眼の祝ぎ降らしてふ春の雪 能村研三 山ながら依怙地に残す春の雪 丸山佳子 ※ 春の雪・春雪・…

小説「新・人間革命」

大山 三十二 法悟空 内田健一郎 画 (5992) 山本伸一とキッシンジャーは、庭を散策したあと、応接室で語り合った。 キッシンジャーは、自身の回想録が、間もなく発刊の予定であることを伝えた。 「ここに書かれた内容は外交政策についてであり、私の行…

冴返る/今日の俳句 ≪第2405号≫

≪2017年(平成29年)2月7日(火)≫(旧暦1/11) 虚子さんは艶福俳人冴え返る 坪内稔典 花屑の痛みはげしく冴え返る 小田さやか 冴返る母なきあとの厨かな 孝子・フォン・ツェルセン 壁を貼る手さばき密に冴返る 相沢有理子 冴返るひときわ白いねこの耳 わたなべじ…

小説「新・人間革命」

大山 三十一 法悟空 内田健一郎 画 (5991) 創価学会は、日蓮大聖人の御遺命である広宣流布を成就するために出現した、地涌の菩薩の集いである。ゆえに、初代会長の牧口常三郎も、第二代会長の戸田城聖も、万人の幸福の実現に思いを馳せ、死身弘法の決…

小説「新・人間革命」

大山 三十 法悟空 内田健一郎 画 (5990) 神奈川文化会館の開館記念勤行会は、十四日、昼夜二回にわたって、同志の喜びのなか盛大に行われた。山本伸一は、いずれの勤行会にも出席し、これまでの皆の労苦に最大の感謝の意を込め、全力で励ましを送った…

春浅し/今日の俳句 ≪第2404号≫

≪2017年(平成29年)2月6日(月)≫(旧暦1/10) 看板に訃報を知つて春浅し わたなべじゅんこ 春浅し梢の尖らざるはなく 塚本五十鈴 春浅き鍋のうちそと磨きけり 中原幸子 肉を食いやがて排泄春浅く 和田悟朗 浅春の靄立ちのぼる国栖の山 谷野由紀子 ※ 春浅し・浅春…

早春/今日の俳句 ≪第2403号≫

≪2017年(平成29年)2月5日(日)≫(旧暦1/9) 立春の耳から目覚めていることよ 津田このみ 早春の山笹にある日の粗らさ 細見綾子 早春の湾パスカルの青き眸よ 多田裕計 橋早春何を提げても未婚の手 長谷川双魚 早春の風樹にひかり充ち充つごと 赤城さかえ ※ 早春…

立春/今日の俳句 ≪第2402号≫

≪2017年(平成29年)2月4日(土)≫(旧暦1/8) 立春のこんにゃくいつか煮えてをり 桂 信子 輪転機回る立春の夜の星座 仁村美津夫 女身仏に春剥落のつづきをり 細見綾子 万燈のまたゝき合ひて春立てり 沢木欣一 森抜けてくる立春の鳥の声 中新井みつ子 ※ 立春・春立…

小説「新・人間革命」

大山 二十九 法悟空 内田健一郎 画 (5989) 迎賓館で鄧穎超と会見した翌日の四月十三日午後、山本伸一は、東京・新宿区内で、松下電器産業(後のパナソニック)の創業者である松下幸之助と懇談した。 深い交友を重ねてきた松下翁にも、会長を辞任する意…

寒明/今日の俳句 ≪第2401号≫

≪2017年(平成29年)2月3日(金)≫(旧暦1/7) 病妻に兎も角寒の明けにけり 橋本花風 寒明や雨が濡らせる小松原 安住 敦 われら一夜大いに飲めば寒明けぬ 石田波郷 寒明けの波止場に磨く旅の靴 沢木欣一 きささげの莢は空つぽ寒明くる 布施れい子 ※ 寒明 小寒の入…

小説「新・人間革命」

大山 二十八 法悟空 内田健一郎 画 (5988) 山本伸一は当初、一九八九年(平成元年)九月に中国を訪問し、建国四十周年の関連行事に出席する予定であった。しかし、諸情勢から延期を余儀なくされた。彼は代理を立て、鄧穎超あてに、明春には必ず訪問す…

冬草/今日の俳句 ≪第2400号≫

≪2017年(平成29年)2月2日(木)≫(旧暦1/6) 夕影の濃くなる雨や冬の草 中山玉子 冬草は絹の手ざはり久女の墓 加藤知世子 日のあたる冬草父も兄も亡く 大川真智子 冬草に黒きステッキ挿し憩ふ 西東三鬼 冬草に日のよく当たる売地かな 渋沢渋亭 ※ 冬草・冬の草 枯…

小説「新・人間革命」

大山 二十七 法悟空 内田健一郎 画 (5987) 鄧穎超は、念を押すように言った。 「一歩も引いてはいけません!」 彼女の顔に笑みが戻った。 「前も敵、後ろも敵」という断崖絶壁のなかで、何十年もの間、戦い続けてきた人の言は重たかった。進退は自分が…

二月/今日の俳句 ≪第2399号≫

≪2017年(平成29年)2月1日(水)≫(旧暦1/5)※ 小蕾忌 福島小蕾(ふくしま しょうらい) 1891年(明治24年)~1969年(昭和44年) 明治24年7月15日、島根県安来市生まれ。昭和44年2月1日没。本名、亮。別号、梨東、梨東書屋主人。広島高等師範(現・広島大学)中退。島根…

小説「新・人間革命」

大山 二十六 法悟空 内田健一郎 画 (5986) 山本伸一は、一冊のアルバムを用意していた。そこには、故・周恩来総理の日本への思いに応えたいと創価大学に植えた「周桜」、全青連の青年たちと記念植樹した周恩来桜と鄧穎超桜の「周夫婦桜」、創価大学に…