浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

常楽52〈小説「新・人間革命」〉

 


【常楽52】法悟空 内田健一郎 画 (5740)

 一九七八年(昭和五十三年)の十一月九日夜、山本伸一は、空路、大阪へ向かった。この年、六度目の関西指導のためである。
 今回は、大阪・泉佐野市に完成した泉州文化会館の開館を祝う記念勤行会などへの出席が予定されていた。
 関西の同志と共に、弘教の金字塔を打ち立てた、あの五六年(同三十一年)の大阪の戦いから、既に二十二年がたつ。
 伸一は、関西が永遠に「常勝」の大城であり続けるために、今再び新しき前進のための布石をしておきたかったのである。
 大阪到着後、直ちに彼は、豊中市の関西牧口記念館へ向かい、関西最高会議に出席した。中心となる幹部への指導から、彼の戦いは始まった。
 「指導者として大切な要件はたくさんあるが、今日は次の諸点を確認しておきます。
 広宣流布のリーダーにとって、強盛な信心に立つことが最も大事であるのは当然ですが、そのうえで、広く、深く“教養”を身につけていかねばならない。
 学歴や知識が、そのまま教養になるわけではありません。学んだものが、知性、見識となって発揮され、人格の輝きとなってこそ、真実の教養です。それには、多くの書を読んで、学び考え、自らを高めていく努力を、日々、続けていくことです。
 第二には、広宣流布という遠征のために、“健康”でなければなりません。健康を守るのは、基本的には自分自身です。
 暴飲暴食を慎み、食事の取り方を考える。疲れがたまったなと思ったら、工夫して早く休むようにする。毎日、体操を続ける。また、手洗い、うがいを励行し、定期的に健康診断を受けるなど、基本的なことを怠らずに行っていくことが大事なんです。
 仏法は道理です。信心をしているから、不摂生な生活をしていても、大丈夫だなどと考えるのは間違いです。“健康になるぞ!”と深く決意し、唱題に励み、聡明に、規則正しい生活を送っていく。それが信仰者の姿です」

【「聖教新聞」2016年(平成28年)3月3日より転載】


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