子持鯊/今日の俳句 ≪第2411号≫
≪2017年(平成29年)2月13日(月)≫(旧暦1/17)
※新聞休刊日
子持鯊釣れをる河口昼の月
鈴木雹吉
子持鯊ちょろりと出づる蘆の潮
根岸草太郎
風少し出て来し海の子持はぜ
川村羊羽
風昏む江戸前の海子持鯊
金子波龍
子持鯊夕ぐれの岸影ひとつ
長田喜代子
※ 子持鯊
ハゼは秋の彼岸ごろ、河口や海の浅い半鹹水の付近に好んで棲み、次第に沖へ移動するが、産卵期は五、六月で二、三月ごろには卵が成熟し、腹部に黄金色の卵が透いて見えるようになり、ふたたび川をさかのぼる。このころのハゼを子持鯊という。
【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】
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※☆*コラム「北斗七星」*※
20世紀のゴルフ史に大きな足跡を残したジャック・ニクラウス。無敵の強さから「帝王」とも呼ばれた、その彼が松山英樹について語った言葉がある
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「ヒデキは距離のあるコースをプレーできる。テンポが良くて冷静で、池に入れた時も動じなかった。これから長い間、活躍するだろう」。2014年、米ツアーに本格参戦し、メモリアル・トーナメントで初優勝した際に評したものだ。見立ては的中しつつある
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米アリゾナ州で行われたフェニックス・オープン。松山は首位と4打差を追い付き、プレーオフの末、大会連覇。日本人最多の米ツアー通算4勝とした松山は、「日本で一番の選手かと言われると、僕はまだそうは思わない」と。求道者を思わせる弁に唸った人も多かったろう
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モットーは「才能は有限。努力は無限」。華々しく活躍していた同世代には目もくれず練習を重ねた。体のバランスを保つため、利き手ではない、左手で食事してきたことは有名だ。スイングを確かめようと、ロサンゼルス在住の丸山茂樹を訪ねたこともあったと聞く
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そういえば、ニクラウスが尊敬していたゴルフの球聖、ボビー・ジョーンズの教訓に「結局、人は、その人の器でしかプレー出来ない」(夏坂健著『ゴルフの達人』日経ビジネス人文庫)とあった。ゴルフを通じ人物を知る。論評だけでは何も生まれまい。(田)
【公明新聞:2017年(平成29年)2月11日(土)付】
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