浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

錦木/今日の俳句 ≪第2273号≫

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≪2016年(平成28年)9月28日(水)≫(旧暦8/28)

 

 われ稀に来て錦木を立去らず    後藤夜半

 錦木のほむら磐梯虹消ゆる     角川源義

 錦木の影畳に迫り句座開く     小寺正三

 錦木や波郷忌までの一ヶ月     福永耕二

 錦木や金剛界を包む雨       河合加代子


※ 錦木・山錦木
 マユミ・マサキなどと同じ属のニシキギ科の、全国各地の山野にはえる落葉低木。秋の紅葉した美しい木の姿を賞するため、庭園に多く植えられる。枝にコルク質の翼をもつのがこの木の特徴。全株の紅葉と、開裂して橙黄色の仮種皮をかぶった果実の色彩がきれいなので、俳句ではたんに錦木といえば、秋のそれをさす。漢名は鬼箭・衛矛。果実をつきくだいて、水油を加え、練って頭髪に塗り、虱の駆除に用いる。マユミの材が弓につくられるように、ニシキギも黄白色の材が、堅くて緻密均質なので、マユミ同様にろくろ細工、櫛材、木釘・彫刻材その他に用いる。マユミは別名を山錦木といい、葉は紅葉し、果実もニシキギにおとらず美しい。
→錦木の花(夏)

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】

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       ※☆*わが友に贈る*☆※

 仏法は自立の哲学だ。
 人に頼るのではなく
 自分が立ち上がる。
 自らが環境を動かす。
 わが人間革命に挑め!

2016年9月28日

 


       ※☆*寸 鉄*☆※


 創価の青年は誰に対しても堂々信念を語れ―恩師さあ広宣拡大の新潮流を
      ◇
 群馬婦人部の日。「人材の王国」に光る母の連帯。幸福の大輪をわが地域に
      ◇
 「八万四千の法蔵は我身一人の日記文書」御聖訓。輝く勝利の歴史を今こそ
      ◇
 外国人らに災害情報伝える仕組みを整備へ。きめ細かな防災対策を官民で
      ◇
 秋も食中毒多く。高齢者・幼児は重症化も。手洗い、十分な加熱等で賢く防御


聖教新聞:2016年(平成28年)9月28日(水)付】

 

 

      ※☆*名字の言*※


童謡詩人の金子みすゞの代表作「こだまでしょうか」を抜粋した書を、山形美術館で見た。「『遊ぼう』っていうと/『遊ぼう』っていう/『ごめんね』っていうと/『ごめんね』っていう/こだまでしょうか/いいえ 誰でも」と書かれた作品は、ダウン症の書家・金澤翔子さんの字だった(『金子みすゞ金澤翔子――ひびきあう詩と書』JULA出版局)

みすゞの生涯は波乱の連続だった。親に決められた結婚相手との不仲。その夫から不条理にも創作活動を制限され、後に離婚。26歳で世を去った。だが作品は、時代を超えて人々に愛される

一方の金澤さんは、生後間もなくダウン症と診断された。当時の社会は、まだ病気への理解が乏しく、世間の風は冷たかった。わが子を愛し、育てた母が金澤さんに読み聞かせたのが、みすゞの詩だったという

冒頭の詩は、響き合う人間の心を詠んだとも解釈できる。こだまのように、同じ言葉を返すのは、“あなたの言葉を、拒まず、ねじ曲げず、ありのままに受け止めました”という証しであろうか

気の利いた言葉が言えなくても構わない。苦しんでいる人がいたら、会いに行き、相手の言葉を、自分の心に響かせる思いで、精いっぱい聞く。それが、相手が一歩前に踏み出す力になる。(城)


聖教新聞:2016年(平成28年)9月28日(水)付】

 

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