浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

小豆粥/今日の俳句 ≪第2016号≫

≪2016年(平成28年)1月15日(金)≫師走(旧暦12/6)(小正月) 賑やかなことにも疲れ小豆粥 清水基吉 小豆粥太しき日筋破風より 矢崎菱花 茶のあとへ小豆をかける十五日 西田当百 明日死ぬる命めでたし小豆粥 高浜虚子 みちのくの漆の椀や小豆粥 飯島芳村 ※ 小豆粥…

常楽(11)/小説「新・人間革命」

【常楽11】 ガルブレイス博士は、会談の翌年、総合月刊誌『文藝春秋』の四月号に、「ガルブレイスのニッポン日記」(訳・杉淵玲子)と題する一文を寄せた。そのなかで、山本伸一との会談の内容についても触れていた。 「中国やソ連の問題、核兵器の管理、貧…

餅花/今日の俳句 ≪第2015号≫

≪2016年(平成28年)1月14日(木)≫師走(旧暦12/5) 餅花のたまゆら日ざし雪の国 西村公鳳 餅花を真中に置き顔華やぐ 細見綾子 餅花や寝ても覚めても炉のほとり 児玉照代 まゆ玉の帳場にしだる越後かな 横山房子 繭玉や少女の頃は火なく寝し 柳澤和子 ※ 餅花・繭…

常楽(10)/小説「新・人間革命」

【常楽10】 山本伸一は、さらに、仏法の役割について論じていった。 「政治も、経済も、科学も、本来、すべてが人間の幸福を追求するものですが、それらは制度や環境的側面など、人間の外側からの幸福の追求です。それに対して、宗教は、人間の内面世界から…

出初/今日の俳句 ≪第2014号≫

≪2016年(平成28年)1月13日(水)≫師走(旧暦12/4) ほかに無き広場磧の出初式 右城暮石 出初式活力のごと満ちくる潮 加藤知世子 高嶺みな機嫌くづるる出初かな 上田五千石 出初式また大阪に橋失せて 大島民郎 梯子乗ま青き空がまはりけり 細川加賀 ※ 出初・出初…

常楽(9)/小説「新・人間革命」

【常楽9】 ガルブレイス博士は、人間はイデオロギーにとらわれてしまうと、現実から目をそらし、思考から逃避して、理論の鋳型にはめて物事を判断するようになることを危惧していた。 山本伸一も、イデオロギーや理論といった、あらかじめ定められた外的な…

小松引/今日の俳句 ≪第2013号≫

≪2016年(平成28年)1月12日(火)≫師走(旧暦12/3) 書襖の金泥古し小松引 高浜虚子 小松曳築波の晴れを眺めけり 平川へき 須磨の小松舞子の小松引きたしや 後藤比奈夫 落城史知らぬ小谷の小松引く 丸山海道 小松引く丘の裾辺に湖見ゆる 岩田淑子 ※ 小松引・初子…

常楽(8)/小説「新・人間革命」

【常楽8】 山本伸一の意見に、ガルブレイス博士は、「まさにその通りです。全く異論はありません」と賛同の意を表した。 会談は佳境に入っていった。 博士の著書『不確実性の時代』が話題となり、伸一は、現代社会から確実な指導理念が喪失してしまったとの…

初湯/今日の俳句 ≪第2012号≫

≪2016年(平成28年)1月11日(月)≫師走(旧暦12/2)(成人の日) わらんべの溺れるるばかり初湯かな 飯田蛇笏 雪嶺に顔近づけて初湯浴ぶ 斉藤由紀 めでたさは初湯まづわきすぎしかな 久保田万太郎 初湯よし林檎のかおりそこはかと 益田手古奈 初湯して古里は水やは…

御書と歩む

彡☆SGI会長が贈る指針☆*……☆★☆……☆★☆*☆……☆☆彡 壮大な広布のドラマを 彡……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*……☆★☆*☆彡……☆☆彡 法華経の第七云く「我が滅度の後後の五百歳の中に広宣流布して閻浮提に於いて断絶せしむること無けん」等云云、経文は大集経の白法隠没の次の時をと…

掃初/今日の俳句 ≪第2011号≫

≪2016年(平成28年)1月10日(日)≫師走(旧暦12/1) 掃初めや熊手にか丶る松ふぐり 渡辺水巴 初箒雪ちらちらとかかりけり 岸田稚魚 掃初や丁字の花芽かぐはしき 土方花酔 掃初めて白南天のあたりまで 古舘曹人 掃初に雪ちらつくも山家なる 松本秩陵 ※ 掃初(新年)…

常楽(7)/小説「新・人間革命」

【常楽7】 会談に同席していたティビーエス・ブリタニカの吉田稔社長が、「インドの問題に関連して、私からもお伺いしたいことがあります」と言って、ガルブレイス博士と山本伸一に質問した。同社は『不確実性の時代』など、博士の邦訳出版を手がけてきた会…

俎始/今日の俳句 ≪第2010号≫

≪2016年(平成28年)1月9日(土)≫師走(旧暦11/30) 包丁の痕一つ俎はじめかな 高浜虚子 ネクタイに白衣包丁始かな 黒田杏子 山鳥のとどき包丁始めかな 河村静香 滾る温泉のありて俎始かな 木村蕪城 俎始ひと杓の水走らせて 鈴木真砂女 ※ 俎始・包丁始 元日はで…

常楽(6)/小説「新・人間革命」 【常楽6】

【常楽6】 ガルブレイス博士は、インド赴任中の日々を記した『大使の日記――ケネディ時代に関する私的記録』と題する本を出版している。 その「緒言」に、キャサリン夫人の奮闘について、次のように綴った。 「家政、接待、広範にわたる儀典的な活動、在留ア…

切山椒/今日の俳句 ≪第2009号≫

≪2016年(平成28年)1月8日(金)≫師走(旧暦11/29) わかくさのいろも添へたりきり山椒 久保田万太郎 切山椒指につまんで淡きかな 小池文子 かみしめてきり山椒の香ぞあまき 星野立子 切山椒大き袋の中に乾ぬ 八木林之助 裸火の集へばぬくし切山椒 角川照子 ※ …

常楽(5)/小説「新・人間革命」

【常楽5】 人生についての語らいのなかで、山本伸一はガルブレイス博士に、「これまでの人生で最も悲しかったことはなんでしたか」と尋ねた。 「最愛の息子を亡くしたことでした。親の私の目から見ても、知性もあり、賢い子どもでした。それが若くして白血…

ごまめ(新年)/今日の俳句 ≪第2008号≫

≪2016年(平成28年)1月7日(木)≫師走(旧暦11/28) 世の中に馴れぬごまめの形かな 正岡子規 田づくりや碌々として弟子一人 安住敦 竹林の日がどんよりとごまめ噛む 大中祥生 独酌のごまめばかりを拾ひをり 石川桂郎 どれもこれも目出度く曲るごまめかな 角川照…

常楽(4)/小説「新・人間革命」 【常楽4】

【常楽4】 山本伸一の問題提起に、ガルブレイス博士は、一言一言、噛み締めるように、ゆっくりと語り始めた。 「それは、人生を考えるうえで、極めて重要な、根本的な質問です。しかし、これほど難しく、また神秘的な問題はないと思います。正直なところ、…

歯固(新年)/今日の俳句 ≪第2007号≫

≪2016年(平成28年)1月6日(水)≫師走(旧暦11/27) 歯固やかねて侘しき飯の砂 松瀬青々 歯固や鼠は何を食む今宵 尾崎紅葉 歯固めの木の実一箱大和より 佐野千作 歯固やしづかに食んでものおもふ 渡辺みどり 歯固や短かく朱きをんな箸 中村堯子 ※ 歯固(新年) 歯…

常楽(3)/小説「新・人間革命」

【常楽3】 ガルブレイス博士の身長は二メートルを超える。案内する山本伸一の頭は、博士の肩まで届かなかった。会談の会場に到着すると、あらためてあいさつを交わした。 伸一は博士を見上げ、その頭に手を伸ばしながら、ユーモアを込めて語った。 「既にご…

初景色/今日の俳句 ≪第2006号≫

≪2016年(平成28年)1月5日(火)≫師走(旧暦11/26) 初景色富士を大きく母の郷里(さと) 文挟夫佐恵 初山河視線を遠く遠く据ゑる 伊丹三樹彦 東京がじつとしてゐる初景色 黛まどか 大き鳥きて止りけり初景色 永田耕一郎 灯台の一徹の白初景色 片山由美子 ※ 初景…

淑気/今日の俳句 ≪第2005号≫

≪2016年(平成28年)1月4日(月)≫師走(旧暦11/25) いんぎんにことづてたのむ淑気かな 飯田蛇笏 湖の辺の松風かすかなる淑気 石原舟月 淑気てふものに会ひたることなかり 後藤比奈夫 淑気満つ空より落つる鳥の羽 原コウ子 なかんづく祖父のほとりの淑気かな 鷹…

書初/今日の俳句 ≪第2004号≫

≪2016年(平成28年)1月3日(日)≫師走(旧暦11/24) 師に侍して吉書の墨をすりにけり 杉田久女 書初といふもあはれや原稿紙 吉屋信子 命毛ながし末子に与ふ吉書の筆 北野民夫 同じ字を孫と大きく吉書かな 加藤八重子 書初やあたらしき墨匂ひだす 新谷ひろし ※ …

二日/今日の俳句 ≪第2003号≫

≪2016年(平成28年)1月2日(土)≫師走(旧暦11/23) ゆるやかにとぶ鳥見えて二日かな 永田耕一郎 ほのぼとの殺生石の二日かな 上田五千石 二日の燈とびとびに崎荒るるなり 宮津昭彦 鵜のかづく波みて昏れし二日かな 稲垣きくの 二日暮るをさなごころの山茜 大井…

常楽(1)/小説「新・人間革命」

☆彡☆*人類の常楽の軌道を*☆彡☆ ☆新年の歌☆*池田大作 人類の 常楽の軌道 照らしゆけ 師弟の太陽 いやまし燃えて 遂に来ぬ 創価の女性の 新世紀 試練の冬も 歓喜の春へ 勇猛に 祈り勝ち切れ 愛弟子よ 若き世雄は 仏法勝負と 【常楽1】 さあ、朗らかに対話をし…

謹賀新年/今日の俳句 ≪第2002号≫

≪2016年(平成28年)1月1日(金)≫師走(旧暦11/22) <元日>年迎ふ・新玉・年始・年立つ・年明く・年改まる・年来る 新春・明の春・今朝の春・千代の春 正月・お正月・祝月・元月 睦月・むつみ月・むすび月・今年・当年・若き月 去年今年 お元日・日の始め・鶏…