浩洋子の四季

古季語を探して、名句・秀句を紹介します。

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「新・人間革命」

大山 十二 法悟空 内田健一郎 画 (5972) 山本伸一は、創価の正義の大道を見つめ、そして足下の喫緊の課題に視線を移した。 “今、何よりも優先しなくてはならないのは、僧たちの非道な攻撃をやめさせ、会員を守ることだ。これまで学会が、何度も、さま…

かまくら/今日の俳句 ≪第2382号≫

≪2017年(平成29年)1月15日(日)≫(旧暦12/18) ゆびきりの子のかまくらのいづこぞや 西本一都 莚戸の裾かまくらの灯を洩らす 舘岡沙緻 かまくらを覗く手形を雪に押し 原子公平 かまくらに長居して仲疑はる 折原あきの 煮炊き暖かにかまくらはワンルーム 清水衣…

左義長/今日の俳句 ≪第2381号≫

≪2017年(平成29年)1月14日(土)≫(旧暦12/17) 左義長へ行く子行き交ふ藁の音 中村草田男 火の丈のすぐに追ひつき二のとんど 八染藍子 ちりちりと月へ上りぬとんどの火 島谷征良 左義長やまつくらがりに海うごき 岸田稚魚 左義長の火の粉は星と出合ひたる 永方…

小説「新・人間革命」

大山 十一 法悟空 内田健一郎 画 (5971) 日蓮大聖人は、皆が等しく仏の生命を具えていることを明かされ、万人に成仏の道、すなわち絶対的幸福境涯の確立の道を示された。つまり、「生命の尊厳」と「人間の平等」の根幹をなす法理を説かれたのである。…

小豆粥/今日の俳句 ≪第2380号≫

≪2017年(平成29年)1月13日(金)≫(旧暦12/16) しなやかに時来る小豆粥吹けば 阿以鎮雄 椅子に猫丸く寝てゐる小豆粥 遠藤梧逸 小豆粥すこし寝坊をしたりけり 草間時彦 小豆粥おそき朝餉を老夫婦 島村茂雄 天窓に雪見えてゐる小豆粥 後藤仁 ※ 小豆粥・十五日粥・…

小説「新・人間革命」

大山 十 法悟空 内田健一郎 画 (5970) 戸田城聖への追善の唱題のなか、山本伸一の瞼に、自分を見つめる恩師の顔がありありと浮かんだ。 師の声が耳朶に響いた。 「伸一、頼むぞ! 世界の広宣流布を。恐れるな! 堂々と使命の大道を征け!」 胸に勇気が…

餅花/今日の俳句 ≪第2379号≫

≪2017年(平成29年)1月12日(木)≫(旧暦12/15) 餅花を真中に置き顔華やぐ 細見綾子 餅花や不幸に慣るゝこと勿れ 中村草田男 三人は家族の初め団子花 上田日差子 餅花や寝ても覚めても炉のほとり 児玉輝代 餅花の賑かに垂れ静もれる 鈴木花蓑 ※ 餅花・繭玉・稲穂…

小説「新・人間革命」

大山 九 法悟空 内田健一郎 画 (5969) 鮫島源治は学会の副会長であることから、追及の矛先は会長の山本伸一に向けられた。 宗門僧は、喧伝した。 「鮫島発言に明らかなように、学会も、山本会長も、なんの反省もしていない」 「宗門を誠心誠意、外護す…

鳥総松(とぶさまつ)/今日の俳句 ≪第2378号≫

≪2017年(平成29年)1月11日(水)≫(旧暦12/14) ちちも長命ははも長命鳥総松 黒田杏子 暮れ方に来客ひとり鳥総松 片山由美子 鳥総松をんなが酒気を帯びてゆく 立岩辟子 ここにまだ屯田の家鳥総松 大島早苗 共稼ぐ鍵頒(わか)ち合ふ鳥総松 山口英二 ※ 鳥総松(と…

小説「新・人間革命」

大山 八 法悟空 内田健一郎 画 (5968) 宗門僧たちは学会攻撃の材料探しに血眼になっていた。年が明けると、学生部の幹部が「『学会が真実の正義の団体』であることを厳然と証明していきたい」と呼びかけたことを取り上げて、学会は反省がないと言いだ…

松納/今日の俳句 ≪第2377号≫

≪2017年(平成29年)1月10日(火)≫(旧暦12/13) いつものやうに鍵かけ松も過ぎ 加倉井秋を 松とれし門の椿に花ありぬ 林原耒井 松過ぎの附箋の手紙濡れゐたり 八田木枯 掃きならし門松とりし跡と見ゆ 亀井絲游 松過ぎて夜汽車欲しがる体あり 櫂未知子 ※ 松納→松…

小説「新・人間革命」

大山 七 法悟空 内田健一郎 画 (5967) インド、香港訪問を終えて、山本伸一の一行が成田空港に到着したのは、二月二十日午後七時のことであった。 伸一は、心に期していた。 “間もなく「七つの鐘」が鳴り終わり、二十一世紀への五年ごとの新しい歩みが…

弓始/今日の俳句 ≪第2376号≫

2017年(平成29年)1月9日(月)≫(旧暦12/12)※成人の日 白足袋の位置の磐石弓始 岩田千恵 青年に青年の肱(ひじ)弓始 大島雄作 初弓の振袖しぼる白だすき 岸川素粒子 的遠く雪降りかくす弓始 大橋宵火 白足袋の位置の盤石弓始 岩田千恵 ※ 弓始→初弓・的始・弓矢始…

小説「新・人間革命」

大山 六 法悟空 内田健一郎 画 (5966) 文化祭の出演者のなかには、中国人をはじめ、イギリス人も、日本人もいた。フィナーレでは、すべての出演者が、いや、ヘルメットを被った大道具の担当者など、裏方のメンバーも舞台に上がり、共に肩を組み、声を…

若水/今日の俳句 ≪第2375号≫

≪2017年(平成29年)1月8日(日)≫(旧暦12/11) 若水や人のこゑする垣の闇 室生犀星 若水や虚子存問のありどころ 宇佐美魚目 若水を汲むやまだある月明り 那須乙郎 蛇口より東若水ほとばしる 平畑静塔 お松明若潮迎への繰出しぬ 田口一穂 ※ 若水→初水→福水→若井→…

ごまめ/今日の俳句 ≪第2374号≫

≪2017年(平成29年)1月7日(土)≫(旧暦12/10) 日本の家が寒くてごまめ曲る 辻田克巳 ごまめ噛む歯のみ健か幸とせむ 細川加賀 短命の家系に独りごまめ噛む 林三栄 独酌のごまめばかりを拾ひをり 石川桂郎 どれもこれも目出度く曲るごまめかな 角川照子 ※ ごまめ…

小説「新・人間革命」

大山 五 法悟空 内田健一郎 画 (5965) 二月十九日午前、山本伸一は香港総督公邸に、マレー・マクリホース総督を表敬訪問した。総督は、友人である在日イギリス大使館のマイケル・ウィルフォード大使から、手紙を通して、伸一の人となりについて聞いて…

小寒/今日の俳句 ≪第2373号≫

≪2017年(平成29年)1月6日(金)≫(旧暦12/9)※小寒 小寒や枯草に舞ふうすほこり 長谷川春草 小寒のさゞなみ立てて木場の川 山田土偶 小寒や石段下りて小笹原 波多野爽波 小寒のひかり浸して刷毛目雲 火村卓造 小寒の楠匂はせて彫師なる 坪野文子 ※ 小寒 二十四気…

小説「新・人間革命」

大山 四 法悟空 内田健一郎 画 (5964) 山本伸一は思った。 “ここに集った方々は、日蓮大聖人の太陽の仏法をもって、アジアの大地を照らし、幸福の光を送りゆく崇高な使命の人である。一人ひとりの行動と成長が、国や地域の広宣流布を決定づけていくこ…

初景色/今日の俳句 ≪第2372号≫

≪2017年(平成29年)1月5日(木)≫(旧暦12/8) 初景色富士を大きく母の郷里(さと) 文挟夫佐恵 立ち並ぶ松に風格初景色 増田敏子 東京がじつとしてゐる初景色 黛まどか 大き鳥きて止りけり初景色 永田耕一郎 灯台の一徹の白初景色 片山由美子 ※ 初景色 元旦の淑気…

小説「新・人間革命」

大山 二 法悟空 内田健一郎 画 (5962) 二月十八日、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシアなど九カ国の代表と、香港、マカオの二地域の代表六十五人が集い、山本伸一が出席して、香港島のホテルで東南アジア代表者懇談会が行われた。 「…

睦月/今日の俳句 ≪第2371号≫

≪2017年(平成29年)1月4日(水)≫(旧暦12/7) 筑紫野ははこべ花咲く睦月かな 杉田久女 山深く睦月の仏送りけり 西島麦南 読みきれぬ本を抱きて睦月過ぐ 立岩利夫 国頭や睦月素足の藍絞り ながさく清江 睦月富士翼のごとき雲もてり 山吉空果 ※ 睦月・むつみ月・む…

正月/今日の俳句 ≪第2370号≫

≪2017年(平成29年)1月3日(火)≫(旧暦12/6) 隣りより旧正月の餅くれぬ 石橋秀野 遠き舟正月淡く過ぎゆけり 桂信子 正月の雪や一日眉まぶし 細見綾子 ふるさとや正月を啼く川原鶸 木下夕爾 風強き旧正月の堤かな 長谷川素逝 ※ 正月・お正月・祝月・元月 一年の…

初春/今日の俳句 ≪第2369号≫

≪2017年(平成29年)1月2日(月)≫(旧暦12/5)※振替休日 初春の白髪たがひに微笑せり 小寺正三 初春の二時うつ島の旅館かな 川端茅舎 初春の灯をともしゐる沖の船 中川宋淵 はつ春の細き筧をみちびける 後藤夜半 袖口に日の色うれし今朝の春 三浦樗良 ※ 初春・新…

小説「新・人間革命」

大山 一 法悟空 内田健一郎 画 (5961) 日蓮大聖人は叫ばれた。 「我が弟子等・大願ををこせ」(御書一五六一ページ)、「大願とは法華弘通なり」(同七三六ページ)と。そして「一閻浮提に広宣流布せん事も疑うべからざるか」(同二六五ページ)と予見…

新年/今日の俳句 ≪第2368号≫

≪2017年(平成29年)1月1日(日)≫(旧暦12/4)※元日 あをあをと年越す北のうしほかな 飯田龍太 新年の山見て居れば雪ばかり 室生犀星 新年のなさけに酔ふて父あはれ 矢野芳湖 道に逢うて並び入る門や新年会 山口うたゝ 今も師に遠く座すなり新年会 風間ゆき ※ 新…

謹賀新年